「Cabin crew door mord in autmatic and report」
日本語だと

「客室乗務員はドアモードを変更してください。」です。
ウチは外資なので英語オンリー。

「ドアモード操作アナウンス」の画像検索結果
このアナウンスがパーサーからなされると地上での出発準備完了で、機体はゲートから離れ始めます。

同時にサービス準備の手を止めて素早く(走って)担当のドアに行きドア操作をします。
で、反対側のドアに立つクルーと操作完了サインを出し合い 
ピンポンコールに「Door 1 cross checked」
「ドア1番 両側とも(モード変更)確認できました」と返答します。
ウチは外資なので英語オンリー。


さあ 長い 楽しいフライトの始まりはじまり~!!



今日はこのドアにまつわる話を。


ここまでの一連の作業、ご存知でしたか?
これは鍵の開け閉めではなく、ドアに取り付けられた緊急脱出用の装置をオンにするためのものです。
離陸前、機 内ビデオで、乗客が滑り台を使って旅客機から滑り降りる映像が流れますが、ドアの内部にはこの緊急脱出用の滑り台(スライド・アンド・ラフト)が収納 されています。

そして、ドアを開けると同時にガスが充填され、自動的に滑り台ができるように設計されています。


images

「ドアモード操作アナウンス」の画像検索結果

 がしかし、緊急時ならともかく、通常の場合に滑り台は必要ありません。しかも、一気に高圧のガスが送り込まれ、およそ10秒で膨らむようになっているため、周囲にいる人はとても危険です。


あってはならない事ですが、操作を誤りケータリングの方や地上のスタッフがいるときにドアを開けると…あちら側は間違いなく吹っ飛びます。
事件、事故発生です。

(発表されないだけでね、実は結構あります)


だから この開く場所のドアモード操作は私 緊張しました。
到着するとすぐケータリングの方に外から窓をのぞき込んでノックされます。窓越しに「OK」サインを出して開けます。
何気ない作業ですが 本当に笑えない危険な場所なのですーーー!!




ここからはフィクションです。

地上で乗客と荷物を入れ替えた後 このモードを「オン」にチェンジして滑走路を移動していた最中の事、

ヨーロッパ便のB737かもう少し小さい飛行機で初フライトに臨んだ男の子のCAが誘惑というか、好奇心に負けたそうです。

???

そう、動いている最中に開けちゃったんです ドア。
理由は「本当にスライドが出るのだろうか?」

飛行機は万全の整備をされていますからね、
ええ 出ましたよスライド

良かったねー。 



無いわ~、私にはその勇気無いわ~


大騒ぎになったと思うんですが、私は年に1度のrefresher訓練(日本語で何ていうのだろう 安全確認定期テスト?)でこの話を聞きました。


「Welcome to Royal member

「ってなるから お願いだからメンバーにならんといてな!」と教官が言ってました。
冗談じゃないけど そうやって笑い飛ばすしかない・・・。

正直あのスライドを戻すのに小型機で60万円くらい掛かるんですって。
フライト出来なくなったから別の飛行機用意して お客さんのクレームをただただ謝って、そのフライトがキャンセルになったから 後続の便にも響いてかなりの額の損失が出たハズです。 

赤字の会社だったのに~【泣】


その後の彼のフライト人生がどうなったのかわからないけど 
初フライトなので飛べなくなったかもしれません。
地上に配属されたかもしれません。
話したりこうして書いている分には面白いけど 一緒に仕事したくない。
怖すぎる!


どことは書けないけど この訓練おざなりな会社もあるんですよ。
いくつかの会社を渡り歩いている友人のCAがボソッと「ウチの人たちドアの操作知らないのよねー」って打ち明けてくれました。 ひっ!

職業病と言われたって 機内に入ったら必ずここ見てしまう気持ち おすそ分けできましたか?


以上 ドア操作は大事なんだよ でした。