今日 機内の最初のメインイベント、ミールサービスが終わった時の
友達のアクシデント話を思い出したので書いておきます。


あれは 彼女がベルギーからNYへ向かった便でした。
この便は今でもそうだと思うのですが 乗客に上から下まで黒一色を纏う正統派ユダヤ人が多いのです。
何故ならダイヤモンド商人である彼らがアントワープとNYを往き来しているから。

やたら注文の多いお客さんをこなし、やっとトレーを回収して
ギャレーで一息ついた時の事。

アメリカ人のおじいさんが ギャレーにやって来てフガフガ言いながら回収したトレーが入ってるカートを指さすんですって。

どうやら ご自分の入れ歯をトレーの上に置いたままで回収されてしまったらしい。

ばびーーーん!!

同じギャレーで働いていたベルギー人クルーは
「私の担当じゃないしぃー」ってどこかへ消えてしまったそう。
酷いぢゃないかぁぁぁぁ!

泣きそうになりながら おじいさんが見つめる中 彼女は1人でトレーを開けたんだそう。 日本人以外のトレー回収はゴミの山でね。
無事に出てきたから良かったようなものの 帰って来てから彼女のキレぶりは半端なかったです。



で、これが日本線で起きた場合。

トイレチェックで入れ歯を見つけたベルギー人クルーが
「これ アナウンスして」と一番乗務歴の長い先輩に持って来まして。

そしたら先輩 「私がするの??」ってこちらを向くのです。
わ、わ、やります、やります!!
「エコノミークラスの後方トイレに入れ歯をお忘れになった方 で、いいでしょうか?」

「ダメよ!入れ歯だなんて。お客様 取りに来られなくなるでしょう!
ええと、入れ歯は確か・・・義歯よ 義歯!!」

そうでした、義歯ですね。
結局彼女がその日のアナウンス担当だったため 日本語と英語とフランス語でアナウンスして下さいました。

機内はその時映画上映中だったかと。
そこでアナウンスすると一旦 映画が止まるって知ってますか?
全員がイヤフォン付けてますからね、エコノミーのお客様全員に聞こえちゃってね。
映画が終わってから こっそりが良かったんじゃないかな~とか 今なら思いますが…。

そのあとその義歯の持ち主が現れて無事に解決したようですが、
やっぱりベルギー人クルーは ノータッチでした。

やれやれ。 
どうかお互いのためにもミールトレーの上には私物をお忘れにならないでください。