昨日の夜、洋子が熱っぽいと言っていた。
夜中、鼻を啜る愛子をみながら、明日病院に連れて行こうと言われた。
僕は「ん、なんで?」と暢気に返答していた。

朝起きたら、ふたりとも通常ではなかった。
洋子は歯医者に出かけ,ぼくらは耳鼻科に行った。

診察室で大声で泣いて大粒の涙をながして、
吸引室でも3分間泣き続けた。
愛子は汗でぐちょぐちょになってしまった。
隣の男の子は静かに吸っていた。

帰ってふたりでお昼を食べ終わると洋子が帰ってきた。
そしてすぐ近所の内科へ。
これまた大量の薬を貰って帰ってきた。
そして、すぐにベッドで寝込んだ。

楽しい我が家は今日も忙しい。
愛子は病院でとても大きな声で泣く。
その必死さが可愛い。
もちろん、周りには申し訳ない。
でも、あやしながら幸せを感じていた。
大徳寺のあと、ぼくらはあぶり餅を食べ、八つ橋本家をひやかし、友人行きつけの料亭で鍋で舌鼓した。
夏に鍋。
さすが京都人。
この選択が歴史なんだと思った。
その後、阿闍梨餅をお土産に買って、知恩院へ。
でもそこは巨大な山門を見上げただけで、その先にある青蓮院に向かった。
途中で立派な楠に出会う。
根に苔が生え,根は塀を持ち上げ、雄大なる枝を伸ばしていた。

華頂の間から庭園を眺める。
今度は大徳寺と替わって緑が眩しい。
眩しい緑は紅葉がほとんどだから、秋の燃える紅葉を想像する。
でも、風が心地よく、想像ではなくいまこの場にいることを刺激する。
そう、いまぼくはここにいるんだと、認識する。
今の大切さ。
大徳寺の住職の格言にもあった。
「今こそ出発点」
ぼくはここにいようと思った。


その後友人と別れてぼくは次の目的地である奈良に向かった。
京都の一日はこうして終わった。
たった一日。それも夕方までの時間なのに、ぼくの心と脳みそは十分に感じた。
感じたものが何なのか、それはこれからわかることだと思う。
それが重要なのだが、出発点としてぼくの背筋は伸びた。

京都に青蓮院に、友人に、そして昨日のミスにぼくは感謝した。


京都に行ったら、ゆっくり座って庭園を眺めることをお薦めします。
この時間はきっと歴史有る町に特有の文化だから。

京都に来た。
昨日までの仕事が終わって今日は京都で休日。
2,3年会っていない友人に連絡して待ち合わせをした。
地元の人に京都観光に連れていってもらう。
仕事では何度も来ている京都だが、観光は高校生以来。
しかも地元ガイド付き。
ぼくは今日を楽しみにしていた。

金閣寺に行った。
圧倒的な金箔。混じれなく、観光地。
僕らの歩く速度は速く、一定だった。

友人に頼んで、観光地ではない所に連れていってもらった。
でも友人が言うように、京都には寺しかない。故に、観光ガイドで取り上げられることのないようなお寺。
まずは大徳寺大仙院。
友人の実家の近所。犬の散歩コース。枯山水。人影はまばら。
お庭が、縁側がよかった。
僕たち以外他に客がいない。
僕らは縁側に座って石と、風を感じながら話をした。
程なくするとガイドさんが一行を引き連れて説明をする。
僕らもその話を聞く。横耳で聞くガイドは心地いい。

抹茶を頂いた、帰り際。
住職がパンフレットにサインをしてくれるという。
僕が差し出すと、名前を聞かれ、
「あなたは指導力がある。あなたの言葉は皆きくよ」
といわれ,心に刺さる。
僕は前の晩、指導力を問われた。そして満点を出す事ができなかったからだ。
住職の明るく、強い瞳が印象に残った。
僕は今日、ここに来るべきだったんだと感じた。
友人に感謝した。

大徳寺大仙院。
その縁側に座ってみて下さい。
何も考えることはない。
何かが感じられるかもしれません。

僕は友人に感謝した。
仕事の合間の二日間の休日
ぼくはそのほとんどを家族と過ごした。
近所のショッピングセンターに行ったり,
開店したてのマクドナルドを視察に行ったり
保険の代理店に学資保険の話を聞きに行ったり。
とりたてて、特別なことはしなかった。
ごくごく日常的な生活。

そして、
ぼくはそれに揺るぎない幸せを感じた。

何かをしたから、その結果幸せになったんじゃなくて、
3人でそここにいること。
3人で一緒に笑うこと。
それにぼくは幸せを感じた。
きっと、これが、
幸せの根本。

ぼくは子供の頃、幸せの形がわからなかった。
思索をできるようなってから、ずっと探していた。

人に認められることが幸せだと思っていた。
仕事なり、社会との関わりではそれは変わらない。
でも、そんなものよりももっと深いところに根本があった。

ぼくはいま幸せの形を知っている。
ぼくは強くなったんだと思う。






愛子へ

このブログを読んだら、君の名前はたまことなっていたね。
2月にたまこが誕生して
10月に愛子が生まれた。
もうそろそろ1年。
いま10ヶ月。

昨日は3回目の結婚記念日
もちろん始まりの日はふたりだけ。今ごろは宮古島
1年目はふたりだけ。
2年目は洋子のお腹の中にたまこがいたね。
そして3年目。
洋子と愛子とぼくの3人の家族になったね。

いまぼくは金沢のホテルにいて、ママは小岩の病室にいて、愛子は柏のじーたん達のところにいる
3人は離れているけど、そもそも僕らに距離は関係ない。
そうやってぼくと洋子は時間を紡いできたんだ。

想いは時空を超える。
ママの腰が完治する事を祈ろう。
もちろん愛子はお大事だけど、こっちの予想よりもずっと早く成長している。
だkら、いまはふたりでママのことを祈ろう。

3人で一緒に散歩をしよう。