初夏のようなお天気の昨日、

妻の納骨を済ませました。


もう泣かない、そんなふうに思っていたのに

お寺さんから「どんな奥様でしたか?」

そう聞かれた瞬間に、その一瞬に妻と過ごした時間

と闘病中の出来事が頭の中を駆け巡り

涙がボロボロっと溢れてしまいました。


お骨をお墓に収めたからといって

妻と離れ離れになるとは思ってないけど

寂しい気持ちはやっぱり変わらない。


「ずっと一緒にいるから」

心の中でそう呟きながら

なんとか納骨を済ませました。




自分には何も変わってないよと言い聞かせていたつもりでも

何故か今日の朝はうなされて起きました。


どんな夢を見たのか、まるで覚えてないけど

息を切らしながら目が覚めた。



納骨してもきっと直ぐ近くにいてくれてると思って

いるのに


それでもなんだか落ち着かない自分がいます。


ママ、寂しくしてないかな?

とても心配です。




そう言えば今日は僕が独立してお店を開いて

20周年でした。


僕と妻しか知らない、

今となっては僕しか知らないし

特に誰にも話してません。


20年前の今日、

あの時僕は33歳で

今は成人した子供達もまだまだ小さかった。


食べていけるかも分からないのに


今思えば

小さな子供達がいるのによく始めたなぁと

ちょっと怖くなります。


ママと二人でお店を作って

お客さんもまだまだまばらで

置いてる花も少なかった。

お客さん、きてくれるかな?

毎日不安だった。


不安で近くの花屋をよく見てまわったな。



あれから20年


店舗も増えて

会社にして

スタッフも増えて

お客さんも沢山きてくれて

売り上げも上がって

花も沢山置けるようになった。


不安で他の花屋さんを見にいくことも

いつの間にかなくなった。


代わりに他の花屋さんがお店を見にきてくれる様になりました。



でも気持ちだけは開店したあの日と変わってないです。


ママと子供達がいたからちゃんとやってこれた。


誰にも言わないけど

僕の作りはこの辺りでは一番だ!

ママにもそうハッキリと言える。


接客も作りも


家族に恥をかかせないから心配しなくていいよ。



この日をママと一緒にお祝いしたかったけど

それだけ叶わなかったな。


お祝い したかったね。

ママ、笑ってくれただろうな。




花屋の仕事、もういつ終えてもいいかなと思っていたけど


ママの納骨を済ませてからは

ママのお墓や仏壇にはいつも花でいっぱいにしてあげたいから

出来る限り花屋を続けようと思いました。


小さくなってもいいから

身体が動かなくなるまで


ママに花を飾り続けよう。

そう思いました。







クレマチス



ライラック




紫陽花 いろいろ入ってきてます。




20周年の今日も変わらず沢山仕入れました。

お店の中は花でいっぱいです。


20年前はスカスカだったなあ。