国松長官狙撃犯がみつかる? | 肉団子閑居為不善

国松長官狙撃犯がみつかる?

Yahoo!ニュースの産経新聞記事によると、平成7年3月に国松孝次警察庁長官が自宅マンション前で狙撃され重傷を負った事件で、別の強盗殺人未遂事件で実刑判決を受け上告中の77歳の男性が、犯行を示唆する供述をしていることが分かったという。

偽名で拳銃を購入したことを裏付けるアメリカ国内の記録、逃走中に乗り捨てた自転車の記録、凶器の拳銃を預けた貸金庫の出納記録、凶器を海に投棄するために乗った船の乗船記録など供述を裏付ける証拠が次々とみつかっているほか、狙撃数日前に私服警官二名が長官宅を訪れた事を知っているなど犯人でしか知り得ない事実を知っていることから、供述に相当の信頼性があると考えられている。

本人は犯行の関与について全く自供していないが、これだけの事実を知っているからには、少なくとも犯人かあるいはそれに近い立場にいたことはまちがいない。

この記事の男性の名は、中村泰という。銃を使った複数の殺人事件の容疑者として知られており、民兵組織を作ると称して大量の武器弾薬を隠匿していた。外国語が堪能で、東大中退の連続殺人鬼として一時期週刊誌を騒がせた人物だ。しかし、中村氏は相当に頭のキレる人物らしいので、巧妙な自作自演の可能性もまだ捨てきれないのか、記事も犯人との断定を避けている。

警察庁のトップが狙撃されるという、国家の治安を預かる組織としてこれ以上にない汚点でありながら、それがゆえに責任逃れを図ろうとする役人根性が発揮された結果、捜査に相当な悪影響が出たといわれる。そのためか、未だに犯人逮捕には至らず、今に至るも汚名を雪ぐことができずにいる。通信行政はおろか、警察に至るまで、この国の官僚組織の情けなさにはまったく悲しくなる。