国内でジクロルボス汚染の可能性と報道 | 肉団子閑居為不善

国内でジクロルボス汚染の可能性と報道

毎日新聞は先の中国製ギョーザ事件で、国内の販売業者でジクロルボスを含む薬品が防虫に使われていたと報じた

同業者の回収した冷凍食品パッケージ外側から微量のジクロルボスを検出したのはこの防虫剤が付着した可能性があるというが、ジクロルボスの防虫プレートを室内に下げるという方法で、低濃度の農薬をプレートにしみこませ揮発するだけのものだ。常識的使用法の範囲であればせいぜい包装材への移り香レベルの汚染に留まるので、なんら問題ない。もちろん、パッケージの内側にまで浸透するようなレベルではない。しかし、低濃度でパッケージ外側のみの汚染の商品は事件との関連は薄いと考えてよいだろう。

一方で、一部の商品の皮や具から発見されたジクロルボスは通常こういった使用法では考えられないほど高濃度であったから、業者の倉庫での汚染の可能性は低い。しかも、出荷後一度も同じコンテナ、同じ倉庫に入らなかった商品に同時に農薬が混入しているなど、中国に犯人がいることはほぼ間違いない。中国当局も速やかに犯人を特定し厳重に処罰することで、自国製品の信頼を回復する努力をしてほしいものだ。