1週間ほど続いた雨が上がり、今朝は、少しすじ雲が残った青空が見える。 また雨かもしれないな。
オーストラリアで見る空は とにかく美しい。 紛れもなく、移住を決断させた一つの理由だ。
東京生まれ、東京育ちの私。
子供の頃から、ビルの立ち並ぶ中を歩いて見上げる空は、平面だった。
10年以上見上げてきたオーストラリアの空。 それでも、今も、例えば毎日娘を乗せて運転する学校までの道、丘のように少し高台な辺りを走る度に思わず、『これを見るだけでも、移住して良かった』と口から出てしまうのを、娘は聴いている。
特に感嘆なのは、日本語では積雲と呼ぶ(と思う)雲。 日本で見るより、くっきりとした形、漫画の悟空の筋斗雲のようで、それが何万、何十万も花畑のように地平線まで連なる(プロフィール写真とは 違って、もっと空との境界線がハッキリとした雲) 。 空の、怖いほどの奥行きが感じられて、雲の隙間から真っ青な空が見える。 圧巻。
夕方の曇も素晴らしい。 一面雲で覆われている日の夕焼けは、この世が終わる?と思わされるほどに、真っ赤。 昔、カカドゥ国立公園の湿地帯で、“夕日が沈む前から沈むまで” を過ごした時の忘れられない景色がある。 見渡す限りが空と湿地帯という視界の中で見上げると、8割が雲に覆われた空は、青からオレンジのグラデーション。 それが目下の水面に映って、上下と横360度、私から見渡せる全面が、空のグラデーションとつながっている。 夕陽の動きと共に、徐々に、周りの世界、全てが真っ赤になっていく。 まるで青からオレンジ、赤のグラデーションを持つ水晶の中に閉じ込められたような気になった。
いつか娘にも見て欲しいなあ
。