十年近くベジタリアンでした。
修造が、ガチベジタリアンなので、付き合い始めて、
食生活もあわせて、といった感じでした。
いや、若気の至りでした。恋は盲目というか。
だって、DNAに鮭と焼き鳥とビーフカレーが必要だって
インプリントされているんだもん、私。
味噌汁には鰹節のお出しが欲しい。
なんちゃってベジタリアンは、
信念を持ったガチベジタリアンの皆様の中では浮きます。
動物の命を大切にしたい。
わかるよ。だから、
食事の前に、手を合わせて、「頂きます」って感謝するのよ。
また、個人的にガチべジさんたちの選民意識がちょっと鼻につきました。
意識高いから、他の動物なんか食べない。
他に食べるものがあるのに、
なんでわざわざ命ある生き物を殺戮して摂取するの?
そんなことを、真剣に言われても、
鯛やヒラメが水族館で泳いでいれば、
ああ、おいしそうって思うもん。
農業高校が舞台の漫画「銀の匙」を読んで、救われたような気持ちになった。
エゾノーの授業の一環で、かわいい子ブタの飼育をし、
その子を豚肉にして、ハムにする過程は、涙なくして読めませんでした。
そうやって、命に感謝して、ありがたく無駄なく頂くの。
修造を説得するのに数年かかりました。
修造はベジタリアン道を貫いてください。
でも私は、ベジタリアン道を信じていない。
ベジタリアンじゃなきゃ、スピリチャルじゃないとか、
いい瞑想ができないとか、そういう人はそうしたらいいじゃん。
私は、お肉を頂いて、お魚を頂いて、その上で、
現世で、スピリチャルでいてやるよ。そうじゃなきゃ、おかしいだろ?
初めのうちは、社員食堂で、朝食に目玉焼きを食べてました。ご馳走よ。
私、卵大好きなのに、「ベジタリアン」だから、家に卵がなかったの。
出張時とかには、罪悪感たっぷりに
魚や肉類を頂いてました。いや、これは絶対に変でしょ。
最初は、卵と鶏肉を導入することから始めました。
まぁ、4つ足じゃないから、修造も一緒に住んでいる上で、
気持ち的に負担が少ないかな、と。
今では、大鍋一杯ビーフシチューつくっちゃいます。私と娘の分。
チキンカレーもお得意よ。ナイルさんのレシピで作ってる。
鮭も焼いてるし、目玉焼きも作ってる。
娘はベジタリアンには育てませんでした。
彼女が大きくなって、自分で選べばいいし、
ガチベジなのは修造だけだし。
ちなみにご飯づくりは私担当なので、
修造には、ベジタリアンのお食事を用意してます。