小さい頃は、田舎だからか、生き物が大好きな子供だった。

虫も好きで虫博士・生き物博士と呼ばれていた。

 

家の和室の本棚にあるシリーズ物の

1ページ1ページが分厚くて大きな生き物図鑑が好きでよく見ていた。

海の生き物、陸の動物、昆虫、宇宙の図鑑。

イラストがリアルでたまにある劇画のような絵のページが妙に怖かった。

 

家の周りの田んぼには未知の生物のような形をした生き物がたくさんいて面白かった。

 

小さいのから大きいのまで尻尾だけとか足が生えたりしているおたまじゃくし、

透明でスケスケの目と骨と尻尾だけのエビのような形をしたものがヒラヒラさせて泳いでいるのとか、

絶滅危惧種の深海のカブトガニをそのまま何十分の一に縮小したようなカブトエビがいて

みんななんでもっと驚かないのか不思議だった。

 

バケツにたくさん取ってきたけど

次の日には全部が裏返って死んでいたのはショックだった。

 

毛虫ともよく遊んだ。

毛虫も本当に不思議で、どっちが頭かお尻がわからないようなやつ、目玉の模様をつけたやつ、

アンテナが生えているやつ、蛍光色でイガイガのやつ。。

ほんとにオレンジのニコちゃんのような顔をして身体は黒くて斑点があり毛がたくたん生えた毛虫がいて、

幼なじみとキャンちゃんと名前をつけて行先を追って可愛がって遊んだりもした。

 

虫かごに毛虫を6匹程入れて育ててていたのに、

雨の日にも外に置いてたために水が溜まって毛虫を全滅させたこともあった。

 

幼虫を育ててサナギになり、アゲハ蝶になったこともあった。