皆さま。こんにちは。
ピュアラル・代表カウンセラーの小高千枝です。
ここのところ、非常に問題になっております
日本維新の会共同代表・大阪市長 橋下徹さんの
従軍慰安婦をめぐる発言
公で発言をする立場の方の言動としては非常に安易すぎる
言葉を発されたのではないかと私は感じております。
性に対する意識や表現の仕方は人それぞれではありますが
非常にデリケートな問題です。
皆さんは『性』の在り方をどう捉えられていますか?
簡単なことだと思いますか?
深い問題ではないと思いますか?
価値観の押し売りをするつもりはございませんが
私は『性』に関することで悩まれている女性の心に
寄り添う仕事をしているため
どうしても簡単には片付けることができません。
性のはけ口になった女性が心におった傷は
何年、何十年たってもしこりとして残っています。
日常生活へも支障が出ます。
公言をする際に意識をもって物事を伝えることの意味。
私自身も自分を振り返り、何のための公での活動か?を
今回の一件では深く考えることとなりました。
ピュアラルがサポートさせて頂いております
性暴力被害ゼロネットワーク・特定非営利活動法人
『しあわせなみだ』よりニュースレターが届きました。
今回の『従軍慰安婦問題について』書かれております。
是非、ご一読ください。
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従軍慰安婦をめぐる橋下代表の発言を考える
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★橋下代表の発言
議論の発端は、橋下代表の、従軍慰安婦ならびに性産業に関する
以下の発言です。
☆猛者集団、精神的に高ぶっている集団をどこかで休息させて
あげようと思ったら、慰安婦制度というものが必要なのは
誰だって分かる。
☆勝った側が負けた側の方をレイプするという事実は山ほどある。
そういうのを抑えていくためには、一定の慰安婦みたいな制度が
必要だった。
☆米軍にはもっと風俗業を活用してほしい。性的なエネルギーを
合法的に解消できる。
↓詳細は2013年5月13日付「時事ドットコム」をご覧ください
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201305/2013051300931
その後のマスコミ等とのやり取りでも、自身の考えを正当化する
発言を繰り返しています。
★発言の背景にあるもの
橋下代表の発言の背景には、以下のような認識があります。
☆1)女性は男性の欲求のはけ口になっても仕方がない
☆2)性産業には性犯罪を抑制する効果がある
☆3)男性は性的欲求を抑制できない
それぞれの認識について、掘り下げてみましょう。
☆1)女性は男性の欲求のはけ口になっても仕方がない
軍隊として戦力を維持向上させるには、男性兵士だけでなく、
女性やLGBTの兵士も考慮する必要があります。もし、男性兵士に
慰安婦が欠かせない存在ならば、女性兵士・LGBT兵士を慰安する
人々についても、制度化する必要があるでしょう。しかしこうした
議論は起こりません。「男性だけ欲求のはけ口が必要」というのは
説得力に欠けます。
1993年に国連が決議した「女性に対する暴力の撤廃に関する宣言」
では「国家によって行なわれるまたは許される身体的、性的および
心理的暴力」を、「女性に対する暴力」として規定し、撤廃する
ことを求めています。そして1998年に出された「マクドゥーガル
報告書」で、従軍慰安婦は性奴隷制度であり、女性の人権を侵害
する「戦争犯罪」であると明記されています。「欲求のはけ口」
という理由は、犯罪を合法化する根拠にはなりません。
男性の欲求のはけ口を目的とした従軍慰安婦は、犯罪です。
☆2)性産業には性犯罪を抑制する効果がある
性産業に性犯罪を抑制する効果があるならば、これだけ簡単に
性サービスを購入できる日本では、レイプ、わいせつ、痴漢、
セクハラ等の性犯罪はなくなっているはずです。残念ながら
そうではない現状を見れば、性産業に、性犯罪の抑制効果が
ないことは明らかです。
大阪大学の藤岡淳子さんは、「性暴力は、性欲だけでは説明
できない」ことを指摘しています。「弱さ」「自信のなさ」
「思うようにならない日常の鬱憤」を隠すための誇示・虚勢の
延長に性加害があり、怒りや支配欲を自己中心的に満たす
ものであると分析しています。
性産業で性的欲求を満たしても、性犯罪は抑制できません。
☆3)男性は性的欲求を抑制できない
男性が性的欲求を抑制できなければ、日常生活に支障が出ます。
男女共学の中で学び、多様な性が存在する職場で働くことが
できるのは、各自が性的欲求をコントロールしているからです。
帯広畜産大学の杉田聡さんは、マッサージ産業と性産業を比較し、
「マッサージはそれ自体が肩や腰の凝りを社会的につくることは
ないが、一方売春産業はそれを意図的につく」っていることを指摘
しています。そして性産業が「欲望の発散」であるため、「女性に
対する性的侵害を常にもたらし」、「実地の教育となって、女性に
対する性的侵害の可能性がさらにつくりだされる」ことを、
明らかにしています。性産業が存在することによって、男性の
性的欲求は「抑えられないもの」と認識されているのです。
男性は、自分自身で、性的欲求を抑制することができます。
★「女性の人権」だけの問題ではない
上記の通り、橋下代表の従軍慰安婦ならびに性産業に関する発言は、
女性だけでなく、男性やLGBTの性的人権も侵害していることが
わかります。
福島大学の中里見博さんは、「成人女性の性売買を承認している
限り、人身売買も子どもの性売買も決して根絶されえない」ことを
指摘しています。
すべての性が尊重され、幸せで健康な人生を歩むことが保障される
社会を実現するために、私たちは改めて、従軍慰安婦の歴史と
向き合うことが求められています。
☆参考文献
杉田聡『男権主義的セクシュアリティ ポルノ・買売春擁護論批判』
青木書店,1999
中里見博『ポルノグラフィと性暴力』明石書店,2007
読売新聞大阪本社社会部編『性暴力』中央公論新社,2011
「しあわせなみだ」
info@shiawasenamida.org
【ウェブサイト】http://shiawasenamida.org/
【しあわせなみだのブログ】
http://blog.canpan.info/shiawasenamida/
最後までお付き合い頂きましてありがとうございました
メンタルケアサロン~ピュアラル
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