ある日のことです。


たんぽぽ君は
みつばちさんに
恋をします。


それからというもの、
僕の頭のなかは
いつもみつばちさんで
いっぱいです。


はじめて会ったあの日。
君は無邪気な笑顔で
無茶振りしてきたね。

あらためて言うけど
君の声、好きなんだ。

優しい声してる。


働き者の君は、
一生懸命飛び回ってた。

いつの日か、
みんなの先頭に立って
飛び回ってたね。

一年前に
夢の制服を着た時の笑顔は
本当に素敵で、
忘れられないよ。


そんな働き者の君を
少しでも支えられたらって
いつも思ってた。

みつばちがとまって、
羽根を休めることのできる
たんぽぽになりたいって。


ちゃんと
休めることが出来たのかなぁ。




時は流れ、
2度目の春が来ました。


君は優しい顔で
僕に別れを告げます。


そして、


君は今日、
飛び立って行った。



みつばちさんは
新しい世界へ。
春の風にのって
飛び立って行きました。



あぁ、
行っちゃったね・・・。



いろんな想いが交差して、
紡ぎ出されるこの世界。

そんな優しさに
包まれているから

僕は、君を信じられる。


ずっと、ずっと。


                                 Fin



おまけ
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