昔ながらの「より優れたねずみ取り」の言い伝えによると、より優れたものを開発すれば、自動的に人が集まってくる、と思いたいところだ。

しかし、どんなに良い発明でも、商品が自動的に売れることはまずない。
起業家にとって、売るという行為はマーケティングの真髄だ。

販売とマーケティングは相反するものではなく、ひとつで同じことなのだ。
市場に出て商品を売らなければ、あなたのベンチャーは成功しない。
古いセールス・モチベーター、レッド・モトリーがよく言っていたことだ。
「誰かが何かを売るまでは、何も起こらない」と。

企業運営について学ぶべきことは沢山ある。
しかし、学ぶべきことを学び、それを実行に移す前に、先ず売らなければならない。
あなた自身が直接、ビジネスが幼いうちからマーケティングと
販売に関わっていればあとを次ぐ者にも簡単に適切な指導ができる。
あなたの商品やサービスにはそれぞれ、違う利点やウィークポイントがある。
先ずその商品を販売してみることで、その商品特有の利点をどう活かすか、あるいはそのウィークポイントをどのように克服するかがわかる。

だからそのテクニックを伝授することも可能になるのだ。
「究極のマーケティングとは、マーケティングをしなくとも売れてしまう商品を作ること。」

「マーケティングをしなくとも売れてしまう商品を作る」ほどの”売れる商品戦略”を真剣に行うこと、そして、マーケティングを真剣に行うこと、この二つは、そのどちらかが片手落ちでもビジネスは成り立ちません。

逆に言えば、ピーター・F・ドラッカーが、「企業の目的が顧客の創造であることから、企業には2つの基本的な機能が存在することになる。すなわち、マーケティングとイノベーションである」。

というように、企業活動において最も重要な活動は、この二つの活動に集約されるのです。

そして、先ほど引用したように、マーケティングはイノベーションを触発します。

より売れる商品作りのために、マーケティングが必要なのです。

「市場はどう評価している?」かを聞く必要があるのです。

「何よりもまず、売れ。」
この教訓は、あなたのビジネスの価値を高める意味だけでなく、
あなたの人生をよりよくする上で、非常に大切な価値観なのです。

それを示す、興味深いストーリーがあります。

二人の天才画家の話です。

1人の名前は、ゴッホ。

『ひまわり』などの名画で知られる人物ですが、
彼は、生涯一文無し、はみ出し者として生きることになりました。
パンにも事欠く貧しい生活であったと言います。
そんな貧しい生活の中、ゴッホは1人の女性と恋に落ちます。
子供のいる娼婦です。この女性はゴッホのモデルとなったり、
ゴッホに生きる喜びを与えたと言われていますが、
ゴッホは、あるいきさつで精神に異常をきたし、
自分の耳を切り落とし、その耳を封筒にいれ、
手紙と一緒に「私の形見だ」と言い娼婦に渡したそうです。
困窮の末、ゴッホは30代後半、自殺で人生を終えています。
数ある作品の中で彼の生きている間に売れた作品はわずか2作品。ほとんどの作品は死後に売れています。

もう1人の画家の名は、ピカソ。

彼の性格を表す、面白いエピソードがあります。
ピカソが、あるレストランに食事に行った時、
ウェイターの1人が、ピカソにこう言いました。
 「このナプキンに、何か絵を描いてください。
  ちゃんとお礼はいたしますから」
ピカソは、30秒ほどで絵を描いてこう言います。
 「御代は、100万円です」
 「・・・何で、30秒で描いた絵が
  100万円もするのですか!?」
ウェイターは驚いて、こう聞き返すと、ピカソは動じず、こう斬り返しました。
 「いいえ、40年と30秒かかっています」
ピカソは、ゴッホとは対照的に、80歳を過ぎても創作活動を続け、数多くの女性を愛し、愛され、彼の数多くの作品は生きている間にほとんど売れたそうです。

ピカソは定期的に自宅でパーティを催し、毎回著名な政財界のゲストを大勢招き、新しく描いた作品を展示してお披露目し、毎回のように高値で売り切っていました。

この二人の天才画家の違いは何か?

それがセールス・マーケティングのスキルです。
お金だけでなく、愛を得ることができたのも、このスキルによるものです。
ピカソとゴッホ、どちらの人生がどうと評価する気はありません。
しかし、ビジネスで成功するためには、今すぐマーケティングを始め、セールスを始めることが何より重要です。

そしてスキルを磨き、商品を磨き、より多くのお客様に貢献をするのです。

アナタが経営者であれば、ご自身だけでなく、社員『全員』の売るスキルを高めるのです。

それが何よりも大きなレバレッジになるでしょう。