MBAノート -5ページ目

購買決定プロセス

顧客は、商品(サービス)を購入するにあたり、一定の順を踏まえてその意思決定に至っている。


【意思決定ユニット】
商品(サービス)の意思決定に関わる人は、必ずしも単一ではなく、複数の異なる人たちで構成される事の方が多い。
1.Initiator:きっかけを作る人
2.Influencer:購買に影響を与える人
3.Decider:意思決定者
4.Purchaser:購買者
5.user:利用者


【購買決定プロセス】
1.ニーズ(問題)の把握
・理想の状態-現在の状態=GAP がニーズの源泉
・needs: basic/universal
・wants: subjective/cultural/emotional
・購入者自身のwantsが明確になっていない場合は、それを認知させる働きかけが必要

2.情報収集
・購入者の”選択肢”と選択の”評価基準”の2つが購入物を決める。
・Awareness set > Consideration set > Choice set > Choice

3.選択肢の評価
・類似商品を比較し、それぞれの長所・短所をつかむ。

4.購買意欲の強さ
・企業は、消費者の購買意欲をアンケートで定量調査するが、結果の取り扱いは注意が必要。
・購買意欲は、「必ず買う」「おそらく買う」「どちらともいえない」「たぶん買わない」「買わない」の5つでよい。
・買うと回答した人が必ず買うわけではない。「必ず買う」の割合の80%、「おそらく」買うの20%、それ以下は0%でディスカウントし、トータルでの実購入者割合を概算する。
・さらに、対象ターゲットが全員認知しているわけではないので、Awarenessの率でさらにディスカウントする。
・さらに認知している人が、買える(Availabilityがある)訳ではないので、さらにディスカウントする。
※例として、「必ず買う」が20%、「おそらく買う」が40%の場合。
 1)Say≠do 20%×80%+40%×20%=24%
 2)Awareness 24%×60%=14.4%
 3)Availability 14.4%×40%=5.7%
・ディスカウント率は、別途調査が必要。

5.購買
・実際に商品・サービスを購入する。

6.購買後の評価
・期待を超えたパフォーマンスが得られると、満足される。

マーケティングが重要な訳

マーケティングは、市場(顧客)との対話。


市場の特性・実態を理解した上で、付き合うべき顧客を選び、その顧客の声(要望)に応える形で効率的・効果的なビジネスを創っていくということ。


マーケティングの威力を侮ると、痛い目にあう。


事実として、、、

・典型的な不満足顧客は、8人から16人に不満を伝える。10%は、20人以上に伝える。

・不満足顧客の91%は、当該企業と二度と仕事を一緒にしない(商品を買わない)。

・もし顧客の不満を解消する努力をすれば、82%~85%は顧客として留まる。もし不満点を的確に解決することができれば、95%は顧客として留まる。

・新規顧客を開拓することは、既存顧客を維持するよりも、6倍のコストがかかる。

・取引を止めた顧客のうち68%は、当該企業もしくは担当者の”無関心”(やる気のない態度)が原因である。

マーケティング・プロセス

伝統的マーケティングでは、以下のマーケティング・プロセスに従って、市場における機会をみつけ、価値を作り出していく。


①マーケットの分析と機会の発見 【5C】
・Customer:顧客
・Company:自社
・Competitor:競合
・Collaborator:協業者
・Context:外部環境(STEP)
⇒どのビジネスに参入すべきか? 
 そこにある機会は何か?
 それは正しい機会か?

   ↓

②顧客の分析と選択  【STP】
・Segmentation:セグメンテーション
・Targeting:ターゲティング
・Positioning:ポジショニング
⇒商品・サービスを買うのは誰か?
 購買決定プロセスはどのようなものか?
 どのように顧客と関係を構築すべきか?

   ↓

③価値の創造  【Marketing Mix:4P】
・Product:製品
・Price:価格
・Place:チャネル
・Promotion:販売促進/広告宣伝
⇒どのように製品を差別化すべきか?
 価格戦略は?
 コミュニケーション戦略は?

   ↓

④価値の継続的提供
・Customer Acquisition:顧客の開拓
・Customer Retention:顧客の維持
⇒新規開拓か顧客の維持か、その両方か?
 顧客の生涯価値(Life Time Value)は?
 どのように競争優位を長期的に維持するのか?