タバコに関する法律と聞いて、思い浮かぶのは「健康増進法」である。
その第1章第1条から第5条は、次のとおりである。
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また、同法第6章25条から第28条は次のとおりである。
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健康増進法におけるタバコのことについて、簡単に言うと、「誰かがタバコを吸うと、その周辺の人たちは、「その人たちが望まない喫煙」=「受動喫煙」をしてしまう。だから受動喫煙が発生しないように、狭い部屋、子供の近くなどではタバコを吸わないようにしましょう。店舗などは禁煙にして受動喫煙を無くしましょう」・・・・というものである。
「肉体的な健康の増進」に関して言えば、「受動」だろうが「能動」だろうが、吸わないほうが良いと「思われる」。
※「タバコを吸うと肺病になる」というのは、ごく当たり前に聞く言葉であるが「喫煙者と非喫煙者」の肺病の罹患率がどれだけ違うのか、私は把握していないので「思われる」という書き方をさせていただきました。
しかしながら、自ら望んで喫煙を行う者にとっては、それにも勝る「精神的な健康が増進」されていることには言及されていない。
ここで言う「精神的な健康が増進される」というのは「ストレス解消」と言い換えて良い。
※「ストレス解消」というのも数値化することが難しいと思われるが、ストレス発生時(喫煙を我慢している状態)の血中成分・体温・発汗などを調査するなどして、それが喫煙によりどれだけ変化するのかということと健康との関係を確認する必要がある。
【問題提議】
①「健康増進法」により規定されている「健康」というのが「肉体的な健康」だけで良いのか?
現代において「精神的な健康」を無視して健康云々を語るのは無理がある。
もちろん「喫煙してストレスが解消される側」だけではなく、「受動喫煙を受ける側」の精神的な健康の面(ストレス)も考慮しなければならないのは当然である。
②第6章は受動喫煙防止をわざわざ章立てし「受動喫煙は健康の増進を阻む。だからそれを無くしましょう」という組み立てになっているが、「それ以外」については法の定義をしなくて良いのか?
例えば、アルコール。「タバコを吸うと肺病になる」というのを同じくらいの頻度で聞くのが「酒の飲み過ぎは肝臓病になる」というものである。またコーヒーについても「胃を悪くする。」ということも聞く。さらに塩分の取り過ぎは「血圧を高くする。脳梗塞の危険性が高まる。」、糖分の取り過ぎは「血糖値を高め、糖尿病の危険性を高める。」ということも聞く。
「受動喫煙」は「本人が望んでいない」ということであり、「酒・コーヒー・塩分・糖分など」は「本人が承知して摂取している」ということで違いはあるが、第3条では、「(国及び地方公共団体の責務) 国及び地方公共団体は、教育活動及び広報活動を通じた健康の増進に関する正しい知識の普及、健康の増進に関する情報の収集、整理、分析及び提供並びに研究の推進並びに健康の増進に係る人材の養成及び資質の向上を図るとともに、健康増進事業実施者その他の関係者に対し、必要な技術的援助を与えることに努めなければならない。」とだけ規定されており「受動か能動か」の差は規定されていない。
健康増進を阻む可能性のあるものについて規定しないことには、第3条に規定されている国及び地方公共団体の責務を果たすことができない。
上記の問題点①②について、なぜこんなことになっているかというと、そもそも「国民(個人)の健康」について、国が口出しするということに無理があるために、歪みが色々と出てきてしまったというのが実際のところであると考える。
法第2条には「(国民の責務) 国民は、健康な生活習慣の重要性に対する関心と理解を深め、生涯にわたって、自らの健康状態を自覚するとともに、健康の増進に努めなければならない。」と記載されている。
ここにそもそも無理がある。
「自らの健康状態を自覚する」ことと「健康の増進に努める」ことは、国民の「責務」ではなく「権利」である。
国に指図されて「やらされるもの」ではなく、国民個人の意志でいつでもどこでも自由にやって良いことである。
権利であるから行使するのもしないのも国民個人の意志のみにより決定できることである。
それを「健康増進法に基づく国民の責務」としてしまったため、無理がある法律となっている。
第2条を逆読みすれば「自らの健康状態を自覚せず、不健康な生活習慣で生活し、健康増進の努力をしていない人間」は、「法律に違反している(努力義務違反)」ということになってしまう。
近年の「嫌煙ブーム」に対応するために無理やり法制化したという印象を受ける。本当に健康増進を阻むのであれば、販売禁止してしまえば良いだけである。地方公共団体・関係団体などの協力等を必要とせず、国の考えのみで「販売禁止」としてしまえば良いだけである。
少なくとも過去から現時点までは「タバコ」よりも「大麻」の方が危険であると認識しているようでタバコは禁止されていない。
タバコの煙が健康被害を及ぼすと言っている人は、道路を走っているバスやトラックから排出される排気ガスについて、どのように考えているのか?
※お願いがあります。
①「20本のタバコを吸った時の煙の中に含まれる有害物質量」
②「バーベキューをやった時に発生する煙に含まれる有害物質量」
③「路線バスが1日運行した時の排気ガスに含まれる有害物質量」
④「木造家屋が火災で全焼した場合に発生する煙に含まれる有害物質量」
⑤「桜島が噴火した時の煙に含まれる有害物質量」
この5つの数量が分かるデータをお持ちの方はいらっしゃいますでしょうか?
今までこの辺の比較資料を見たことがないので、比べてみたいと考えています。
比較対象もない中で、イメージのみで「健康被害が心配」と思い込むことは正しい判断に支障をきたす可能性がありますので、客観的な数値が欲しいところです。
