わたしの地元で、父の親友でもあるKさん。
釣りの名士で、
その腕は
有名釣り雑誌に何度も特集されたほど。
地元のバス会社で
無事故無違反で
長い年月務めた末に退職。
その後、時間ができたKさんは
まるで自由に空を飛びまわるカモメのようになった。
友人が困ったと言えば飛んでいき
励まし、お茶を飲み
足になり、一緒に遠出したり
私の母も何度となく
病院まで運んでもらった。
10分やそこらの距離ではない。
3時間も4時間もかかる距離を
往復してくれるのだ。
私が離婚で裁判所に行くときも
裁判所に車を横づけし
迎えに来てくれた。
帰りに美味しいうどん屋さんに連れて行ってくれ
「人生これからやで、美香ちゃん!!」
と、肩を叩いてくれた。
無料で釣りの講師になったり
孫たちと戯れたり
本当にKさんは
これでもかというくらいに
人と接し人に尽くし
そして、それを
思い切り楽しんでいるようだった。
ある時、こう話してくれたKさん。
「俺のバス会社で勤めていた
少し年上の友人たちは
みんな、何故か57で急死してしまった。
その時、俺は決めたんだ。
57まで勤めたら退職しようって。
そして、俺はこう決めた。
その後の人生は
神様からのプレゼントだと。
だから、57歳からの人生は
本当に俺にとって大切な大切な
プレゼントなんだ。
落ち込んだりすることもあるけれど
プレゼントなんだから
そう、楽しんで
そして、そのプレゼントを
人にもおすそ分けしようって。
友達の分も
そうやって生きていこうって思ったのさ。」
Kさんは、今71歳。
真っ黒に日焼けして
毎日釣りに出かける。
そして、友達からのオファーを
絶対に断らない。
いつもいつも笑顔で出かけていく。
それも心からの笑顔で。
こんな年下の私にも
「美香ちゃん、機嫌はどうや」
と、常に常に気にかけてくれる。
Kさんの笑顔を思い出すと
そして、いつもいつもKさんと共にいる
釣り道具とパジェロミニを思い出すと
私自身までそこはかとなく楽しくなってくる。
もし、
これからの人生が
神様からのプレゼントだと
宣言されたならば
どんなふうに生きていくのだろうか?
いや、すでに本当は
この人生こそがプレゼントだとしたら
自由で闊達でそこはかとない
力があふれてくるような気がする。
そう、頂きものなのだから
思い切り自由に
そして、大切に大切に心をこめて
使うのではないだろうか。
この夏休み
また真っ黒に日焼けしたKさんに
会いたくなっちゃったなo(^-^)o
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第6話:叶える力
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