入職してきた,かわいいプリセプティ.
でも,心が病んでしまって,自身を傷つけてしまってる...
私にはどうしてあげたら良いのかわからなかった.
心の病の人と向き合ったことがなかったから...
看護師なのに...
自傷行為と不眠が続いてしまったプリセプティに対して,私は師長さんにそのことを伝えるように言った.
プリセプティも,それに同意して相談した.
彼女は,もう辞めたいって.そう伝えた.
でも,師長は辞めることを承諾しなかった.
部署変えを提案した.
でも彼女は,もう辞めたかった.そのことを必死で伝えたけど,承諾されなかった.
彼女は,そのことを私に相談してきた.
もう,彼女は彼女自身の限界が近いことを感じた.
休職,退職の道を提案した.
彼女は,やっぱり退職の道を選んだ.
彼女の言った言葉は「もう,ここにはいたくないんです.怖いんです.ここにいるだけで怖くて逃げたいんです.助けてください」って.
私も師長に直談判した.彼女が辞められるように.
師長は私に「あんた,新人一人潰したな~」と言った.
私?ですか?
いやいや,師長さん,あなた十分に怖いですよ.ってか,その他のスタッフについてもこの問題について共有するべきでしょ...
と
心の中で思いながら,私は謝った.
彼女が辞める日.
「本当にありがとうございました.無理しないようにしてください.応援してます.私はもう看護の道には入りません」って.
この病院で一人の看護師が自分の看護師人生をあきらめるなんて...なんて私は無力なんだろう.
長い人生の中で,辛い体験をさせてしまった.
寂しくて,悲しかった.
その数日後,他の1年生が自殺目的の薬物中毒で自分の病院に搬送されてきた.
どこまで環境が悪い病院なんだ?
私を責める前に教育体制,スタッフの育成について今一度見直した方がいいのではないか...?