心理カウンセラー × 保健師 の 伊海(いかい)真由美です。
私は主人と結婚する前まで、
何かあるとすぐにあわてふためいてテンパって、
頭が真っ白になって、結局上手く行かない、
そんなことがしょっちゅうあったんです。
一方、主人はわりと動じない人なので、
私はその影響を受けて、
徐々にテンパらなくなって来たと思っています。
あんなにテンパっていた私が、
ちょっと落ち着けるようになったのは、
主人がある2つの言葉かけを繰り返してくれたからでした。
例えば、何か時間的に急ぐような出来事が急に起きた時、
私は何からどう手を付けたら良いのかわからず、
このままでは大変なことが起こるのじゃないかと考えて、
いつもパニクっていました。
「どうしよう、どうしよう、やばいやばい、
あームリムリ、もーだめだー」
と早口で主人に言うのです。
口は早く動くけど、手も足も完全に止まっている役立たずです。
そうすると主人がゆっくりとした口調で、ちょっとふざけて
「もーちーつーけ(餅つけ)」
と私にまず落ち着くように促(うなが)します。
そして次に催眠術師の様に私の目を見てこう言います。
「ひとーつずつや、ひとつずつ」
最初の頃、私は主人に
「もーちーつーけ」と言われると、
「あなたには事の重大さがわからないの?
落ち着ける訳無いでしょ?大変なのよ!」
と思っていました。
でもその次に、私の目を見て「ひとーつずつや」と言われると、
子供の様に「ひとーつずつ?」とその言葉をリピートしてしまうんです。
すると主人は
「そう、ひとーつずつ」と返します。
結婚当初は、私がテンパるたびに、月に何度かこのやりとりがあったと思います。
それが1年くらいたった頃、
主人が半笑いで「もーちーつーけ」と言うと、
それに対して私が「ひとーつずつね」と言う様になり、
主人は「そうそう。2つ同時には出来ないんだから」
と付け足してくれる様になりました。
そのやりとりが我が家の定番になって、
2~3年経った頃だったと思います。
私は一人で居ても、テンパったら
「もーちーつーけ」と言う主人の声が聞こえる気がして
「ひとーつずつ、ひとつずつ。1つずつしか出来ないんだから」
と自分に言えるようになりました。
こうして私は3年くらいで、
焦ってテンパって何も手につかないという状態が
大分少なくなりました。
天性の落ち着き(天然物)ではなくて、
訓練によって出来るようになった養殖物ですので、
まだまだテンパる時はありますが、大分楽になりました。
そして、
「落ち着いたら私にも出来る時がある」
という自信が持てる様になりました。
言葉はアレンジして頂いて、宜しかったらお試し下さい。
伊海(いかい)真由美