母が下血をして入院となった。

胃からの出血だけど、すぐにどうこうなるものではなさそうだった。暫くのあいだ入院生活。





時々様子を見に行って、

ご飯しっかり食べてるかな?

何か必要なものはないかな?

など見たり聞いたりする。






4人の相部屋で、夜中は他の人のいびきがうるさかったりして眠れない事もあるらしい。

ずっとテレビもしんどいし、院内のコンビニにはあまり本も売ってないらしいので、好きそうな本も時々買って差し入れしたりした。






時々うたた寝してベッドで眠る姿を見ると、

今後はやせ細っていくんだろうか、、

変わり果てたような姿になるのだろうか、、、

といつか来る最期の姿を思ってしまった。





担当の先生から、

今後の治療や、狙い、その後の予測される見通し、生活上の注意など色々話があった。

薬もたくさん処方された。






私は母のいない時に先生に母の最期はどのような状態になるのか聞いてみた。





人間いつかは必ず最期を迎える。

母がその時病院にいるのか、

家にいるのかは分からないけれど、

母が苦しみながら痛みに耐えながら

死を迎えるのだけは嫌だった。





なぜなら、母は痛みに強く、ちょっとやそっとの怪我や病気では痛みを訴えない。

腹痛で動けなくなった時でさえ、痛いと言わず、

病院に行った時には

「盲腸が破裂寸前で、

あと少し遅かったら死んでいたぞ」

と医者から言われていた。





だから、母が少し痛そうにしているということは、

とんでもなく痛みがあるという事なので、

そんな痛みはどうにかして消して欲しいと思った。






先生曰く、肝臓がんはあまり痛みを感じにくい最期を迎えるがんなのだと言う。医者の中にも、






『死ぬなら肝臓がんがいい』

と言う人もいるらしい。





肝臓癌が進行して、肝硬変、肝不全となり、

腹水が溜まり、黄疸がひどくなり身体は黄色くなる。そして、体内にアンモニアが充満し、昏睡状態となり本人は痛みを感じずに最後を迎えるらしい。








つまり、本人は意識がない状態でそのまま最期を迎えるということ。






少し気が楽になった、、、

苦しまない最期かもしれないと。








読んで頂きありがとうございました。

続きはまた