4月30日 曇り ときどき みぞれ そして強風
天気予報では晴れだったけれど バスから見える空は曇り空
9時50分発のバスには 私以外に3人組の元気な若い男子が乗っているのみ
他にもこの時間から蓼科山に登る人がいるんだぁ~ってホッとしたのに
ピラティスロープウェイで降りちゃって 結局他に11時登り始めの人はいなかった
茅野駅方面のバス停のところから登山道はスタート
上り始めてすぐに雪がある場所もあるけれど
殆どは雪解けで ドロドロにぬかるんだ道
笹の間を抜けて 所々残雪に気をつけながら登っていく
だんだん凍っている箇所がでてくるので 早めにアイゼンを装着
実は厳冬期用の登山靴が重くて もう履きたくない・・・って感じだったので
前日に好日山荘でスカルパのシャルモというシリーズの
残雪期~夏の縦走用の靴を購入しちゃった
すごく軽くて 今まで履いていたローバーの3シーズン用より軽い
12本爪ももちろん装着できるというスグレもの
女性用は薄いグリーン 男性用はオレンジなんだけど
女性用の一番大きいものがちょっときつめだったので
男性用のオレンジを購入
多分・・・わたし厳冬期に登山することは そうそう無い気がするんだよね・・・
だってさ 厳冬期にテントに泊まるっていうのがまず無理だし・・・
でね アイゼン装着したものの 雪のある場所・無い場所が半々くらい
しかも最初の岩場の登りがほとんど雪がない
のに 雪がある場所はカチンカチンに凍ってる
すごーく歩きにくい
よっぽど全部が雪に覆われているほうがラクチン
でも降りてくる人の足もとを見ていると ノーアイゼンもしくは4か6本爪
中には運動靴の人もいて ビックリ
この後山頂までもちろん行ったんだけど よくあの人たち登ってこれたなぁ・・・って感じ
結論から言えば 12本爪だと思う
6本で滑りながら 気を使いながら降りるっていう疲れと 時間のロスがなくなる
岩場での安定も良いと思う
・・・ってもう6本爪履いたの何年前かわからんけど
アイゼン装着したものだから 足が重くてしょうがない
ぜんぜんペース上がらず のんびりのんびり歩いて行くと
ふっと目の前に蓼科山が姿を見せる・・・
思わず「え~っっ」ってひとりごちちゃうくらい 遠い・・・
標高的にはあと400㍍くらいの地点
この辺からは雪にすっかり覆われているので歩きやすいんだけど
本当にまだまだ登るんだなぁって感じがして ちょっとテンション下がる
結構な急登
数歩歩いては息が切れてしまうので 止まって呼吸を整えて
また登っては 休んで・・・の繰り返し
ペース配分が悪いのかなぁ
最近ラクチン登山しかしていなかったからかな 結構疲れる
ふっと振り返ると意外と登ってきていることに気がついて 少し嬉しくなったり
南八ヶ岳も うっすらとだけど姿が見える
長袖アンダーの上に半袖 その上に もこもこフリースのベスト姿で登っていたんだけど
だんだん風が強くなってきて これは頂上は寒そうだなぁ
なんて考えながら登っていて
山頂まで標高で200㍍位のところまで来てから
すれ違う人 ほぼ全員に「山頂は風が強いよ」と声をかけられはじめる・・・
いつもここまで声をかけられることもないので これはよっぽどなんだろうな・・・
とは思いつつ 樹林帯を抜けるあたりまで行ってから ジャケットを着ようと思って
さらにてくてく登っていく
空は相変わらずの曇り空
蓼科山は初めてだったんだけど 岩場の山頂っていうことは知っていて
そこで降りてきたらしき人がストックをセットしていた
あぁストックしまったんだなぁ~くらいに思って歩き始めて
ちょっとして ストックはしまうべきだったーって気づく
風が強くて 煽られる
大きな岩がゴロゴロしている登山道で
アイゼン装着しているから どうしてもバランスがとりにくい
途中で強風の中ストックをしまい 再度歩き出す
気温はさほど低くないのか 寒さを感じないのがせめてもの救いって感じ
強風に煽られ 飛ばされそうになるのを岩にしっかりつかまって山頂へ向けてよじ登る
夏道だったらあっという間に通り過ぎそうな岩場を何とか歩き
再び雪に包まれた道になる
赤いポールにしたがって歩いて行くと どう考えても山頂ではなく
山頂ヒュッテに導かれる
すっぽり雪の中の山頂ヒュッテ
写真の左手奥に 山頂って書かれている看板があって こんな感じ
本当の山頂にもモチロン行ってきた
風は一向におさまらず ショートカットして道を戻って歩き始めると
黒い雲がさーっっと現われて あこれはまずいな・・・
と思ってから1分もしないうちに パチパチとみぞれがカラダに当たる
来た道だったから そんなにかからず樹林帯に戻れるって思ったので
風に煽られながらもできるだけ早いスピードで歩くんだけど
強風でみぞれが顔に叩きつけて すごく痛い
目を開けていられないくらいの強さで叩きつけて 前に進めない
とてもザックからレインウェアを出せる状況じゃないし
片手で顔を覆いながら とにかく急いで樹林帯へと向かうんだけど
すぐに激しいみぞれになって あっという間にズボンの色が濡れて変わってしまう
時間にしてどのくらいだったのかもわからないくらい・・・
何とか樹林帯に入って あんまり雨よけにならない木の下で
雪用ヤッケズボンを履くんだけど スノーガードがあるために 履くだけなのに
アイゼン・スパッツ・登山靴を脱いで ズボンを履いて
なんてことをやって 時間かかっちゃった
もう全然ダメだよね~ 何やってんの~って感じ
これ樹林帯までもっと距離があったりとかしたら 死んでるよ・・・
って自分にダメだししつつ ちゃんと着込んでやっと一息
雨は相変わらず強い
風は疎林だけれども 樹林帯に入ったことで少しおさまり
もう早く下山したいよ~って思った私は 急な下りをガンガン降りる
いつも登山って下山が無かったら良いのに~って思うんだけど
雪山の下山は自分の歩幅でガンガン降りれるから好き
あっという間に蓼科山の全貌が見えるところまで降りてきてしまった
途中から雨はすっかりやんで でも空は曇り空
気温は高めなのか ジャケットは着ていられなくって脱いじゃった
もうココからは来た道を帰るだけなので なんてことなく登山口へ
バスの時間まで30分近く残ったので
女の神茶屋のところで 荷物を整理したりお湯を沸かしたり
何となくまた雨降りそうだなーって思って 屋根があるところで支度をしていて正解
また雨がザーッって降り始めてしまった
登山口までは直行バスだったんだけど 帰りは直行じゃなくて
もうこれがおもしろいくらいグルグル回って なかなか茅野駅に向かってくれない
知っていたんだけど アクセスないからしょうがないよね・・・
そして茅野駅でも 前と同じく 駅弁は売り切れちゃってるし~
今回の山行は本当に勉強になったっていうか・・・
基本的には天気が悪くなりそうな日には登らない っていうポリシーがあって
今日は風が強く吹くっていうのは知っていたんだけど
久しぶりの百名山だし 残雪期登山だし 予報は晴れだったしで向かった
振り返ってみても 行ける範囲だったんだけど
基本的な 岩場ではストックはしまう というのと
ウェアを素早く着れるように練習をする ということ
は必ずやっておかなくてはいけないなって思った
稜線に出る時は最悪の状況も考えて 準備をしておかないといけないんだとわかった
まず素肌が出ているっていうのはもってのほかで
目出帽・ゴーグル(両方持ってはいたけどザックの中だった)はスグ出せるようにする
それだけでももっと早く危険箇所を通過できたと思う
あんまり登山して反省するようなことって無いんだけどなぁ
帰りのバスの中で食べた ヴィドフランスのチョコスコーンがスゴクおいしく感じられた
本当に疲れる山行だった~
今回のルート
アクセス
JR茅野駅蓼科山登山口
朝早い時間の出発をおススメします
コースタイム(山と高原地図より)
女の神茶屋(1720㍍)蓼科山(2530㍍)
登り 2:30 下り1:40 標高差810㍍
その他情報
蓼科高原ラウンドバスが4月22日から運行中 1日パスは2000円で購入可能
女の神茶屋の駐車場にトイレあり
蓼科山頂ヒュッテで山バッチを販売中
急登が始まってからはしっかり雪があるので アイゼン装着(6本以上)して下さい
ピッケルではなくストックでも
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