12
バトンの受け渡しは無事成功。
20メートルラインの所でたくさんの「がんばれーっ」が聴こえる。
あと80メートルっ
私の前を走ってるE組の子とは20メートルは離れてる。
私はそんなに足が速くないから
抜かす事も出来ない。
ただ、私の役目はこれ以上距離を引き伸ばさない。
私は1番コースに構えている、C組男子最強の人にバトン
を渡した。
「マユ、お疲れ様っ
」
ミホは私を笑顔で迎えた。本気で走って疲れたので、苦笑する。
突然ミホが叫んだ。
「見てみてーっ!木上(C組男子最強の人)が今、E組と並んでるっ!」
ミホが指差す方向にはなんとあんなに離れていたC組とE組の距離が今はまったく無いではないか。
「すっごーーいっ!ガンバレーーーー」
希望の光が見えてきた。
*
「今34番かー・・」
「祐美、頑張れ」
マユとミホが励ましてくる。
私は緊張をかき消すかの様に靴で土を掘っている。
――もうすぐクラスリレーは終わりを告げ様としている。
私は、36番目。つまりアンカー。
アンカーの番が近づいて来る度に私の鼓動は早くなる。
「あっ35番のBが走り始めたっ!祐美位置についてっ!」
「頑張れっ祐美!」
「祐美、E組抜かせ!」
「祐美なら平気だっ!」
たくさんの応援の声がかかってくる。
「ありがとう・・頑張る!!」
未だにC組とE組は並んでるまま。
わずかにC組が後にいるが。
此処で私が和華菜を抜かさないとC組は勝てない。
皆はきっと私が2位でも許してくれるだろうが
此処まで一生懸命皆でやって来た日々。
無駄にしたくない。
私の隣に和華菜が並ぶ。
ついに決着の時。
ポン。
私にバトンが渡った。
目指すは100メートル先のゴールのみ。
「祐美がんばれええええええええええええ!」
マユの声援がホール中に響いた。
ツヅク
」
」
」
」
もうすぐマユの番だよっ」
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