ーpi,pi,pi
AM  7:30

百合絵は、カーテンの隙間から射し込む太陽の光に目をパチクリと二回瞬きをして目覚めた。
[今日の予定は…っと]
iPhoneを起動して、おやすみモードをオフにする。
それから、今日の予定を確認するためにベッドサイドにあるテーブルから手帳を取る。
彼女の朝は規則正しい。

今日は、バイトが入っている。
遅番だから、午前中はゆっくり過ごせそうだ。
[何をしようかな…]
そんな事を考えながら、あくびと一緒に腕を上げて真っ直ぐに伸びをした。
百合絵は、今年で二十歳を迎えた。
十八歳の高校卒業と同時に渋谷の実家を出て横浜にある義兄弟の一軒家で二人暮らしを始めて二年。
その頃から、通っているバイト先のカフェでは大事な仕事も任されるようになった。
両親は、自分で考えて行動する事とそれを続ける事が大事といつも言っている人だった。
今回の二人暮らしも快く送り出してくれた。
やりたい事や、夢はまだ見つかってないけど。
その分、好きな事やものは多彩な両親の影響でほかの人よりもたくさんあるのが百合絵の強みである。
キッチンでお湯を沸かす。
シュルシュルと、音が鳴ったところで。
紙のフィルターにお湯を注ぐ。
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