数日前、妙~になっとくしちゃった、靴売り場でのある人の会話 (オチなし)
母:「いい靴を買いなさい」
娘:「いい靴を履くといい所へ靴が連れて行ってくれるんだよね~」
マヨンココロの声:「いい靴ねぇ~、ってさー、いい靴ってどんな靴やねん・・・。」
そんな1人突っ込みいれながら、コレからの季節の靴を見てる時に
「ふっ」って思い出した。懐かしい思い出とともに。
「そう言えば、あの靴、マヨンが行きたかった場所に全部連れて行ってくれた気がする」
2005年、5月。その靴を見つけた時、すぐには買えなかった。
安い靴では無かったけど、
「清水寺の舞台から・・・」と考える程は高い靴ではなかった。
ただ、どうしても着たい洋服があって、その服をきて会いたい人がいた。
だから「ピッタリ」くる靴が欲しかった。
その靴を見つけた時、その靴にはライバルがいた。
そのライバルの方が豪華でエッジの効いたデザインだった。
着たいと思っている洋服にも合っているって思った。
でも、なぜか初めに引かれた「その靴」が気になって、その日は決断出来なかった。
閉店時間まで残り僅か。でも焦って選びたくなかった。
「自分へのご褒美」とかいくらでも理由をつけて2足買う事も出来たのに
「どちらか1足を選ばなきゃ」って気持ちが強かった。
顔見知りの店員さんに、翌日再来店する旨を伝えてお店を出た。
「お取り置き」というKeepはしないで、翌朝に挑んだ。
「もしどちらか売れてしまっていたら、それも決断の一つかな」な~んて考えて。
ちょっとスリリング(人任せ:笑)、でもその方がココロが決まる気もした。
翌朝は開店1時間後位にその店に着いた。
ー その靴とライバルは、両方ともまだ私を待っていてくれた ー
他のお客さんがまばらだったので、店内で洋服を広げさせてもらった。
猫足の座り心地よいソファーに腰をかけて、何度も度試し履きをしてみた。
洋服と靴と鏡と、見比べ見比べしているうちにマスマス迷いが募った。・・・決められない。
素材も雰囲気も全く異なる2足の靴。
洋服にはどちらもシックリきた。ただ見え方が違った。
「動」そして「静」
「こんなに決断力なかったっけ、私?」「も~、2足買っちゃえばいいのに!」
弱気な自分が顔を出した時、店員さんに笑顔で声をかけられた。
「これだけ考えて選んでもらった靴ってシアワセですよ。
いい靴は値段じゃなくて、自分に会った靴だと思います。
お客さんがその靴をきっといい所へ連れて行ってくれそうで、うれしいです」
どのくらいお店に居たか分からない。
でもそんな迷惑なお客に嫌な顔1つしないで、
本当に嬉しそうに声を掛けてくれた。
「これ下さい」
その一言が出るまで、静かに見守ってくれた。
私が選んだのは、初めに惹かれた靴だった。「動」の方。
着たかった洋服を着て、その靴を履いて、行ってみたい所が次々に浮かんできたから。
そして「なんだか本当に行けそうな気がする」そう思ったから。
そしてその予感が現実になった。
パリにも行った。
シスコにもシカゴにもボストンにも行った。
初めての海外出張にも導いてくれた:パリ、ローマ、+α。
大好きな人が働いていた済州島にも
大好きな人のレストランがあるソウルにも
大好きな人が来た大阪にも、横浜にも、東京にも。
そこにはいつも素敵な出会いとエピソードがあった。
その靴を履いて出掛けると、なんだか良い事が起こりそうで
とっておきの日には必ず履いた。
ここぞ正念場って時には、会社でも履いていた。
今は働き過ぎて自宅で隠居生活を送っているけれど、
私にとっては宝物。
「私が靴をつれていったんではなくて、靴が導いてくれたんだなー」
見知らぬ母娘の何気ない会話から、忘れていた事を思い出した気がした。
あれからその靴の様にぴったりした靴に出会ってない。
次はどんな靴に出会えるか楽しみになってきた。
「いい靴がいい所へ連れて行ってくれる」
そんないいお話でした。(自画自賛:笑)