別に迷ってはいない -4ページ目

隣の家の少女

ピンクリボンチャリティ写真集『GIRLY』通販で購入して頂いた方にももう届いているみたいです♪


コミケでも好評だったみたいで!この後写真展など更に色々とやって行くみたいなので(わたしは今実家なので直接お手伝いはしに行けないんですがあせる)まだまだ要チェックです☆


サンプル画像や、企画の説明など

http://www.tokyophoto.biz/archives/176


通販サイト

http://girly.shop-pro.jp/?pid=33534166


最近こちらの宣伝ばかりなのでたまには何か他のことについて書きます。



まどかマギカというアニメにハマってるんですが、以前けいおんの同人誌で『あまりにひどい』と話題になった蛸壷屋さんというサークルさんが夏コミでまどかマギカ本を出すということで、コミケにはいけないので諦めてたんですが、とらのあなで通販できたので買っちゃいました!こちら、またしてもひどい内容でしたが、後半で作者の方はまどかマギカが好きなんだな~ということは感じられて(けいおんとかは作品やキャラが好きでというより、描きたい物語があってけいおんのキャラを使っているだけって感じではありました)二次創作として楽しめました。


んで、こちらの同人誌は『隣の家の魔法少女』というタイトルなのですが、元ネタとなっている小説の『隣の家の少女』も読んでみたのです。あらすじは、主人公である少年の隣の家に親を亡くした二人の姉妹がやってきて、主に姉のメグが隣の家の家主であるルースに虐待を受ける、といった感じなのですが。虐待があまりに逸脱しています。


お話としては物凄く面白かったです。そしてわたしはミソジニーの強い作品だと思いました。この作品から作者の思想がどうであるかはまったく読み取れないのですが、この物語の空気を作っているのは虐待をする側であるルースで、彼女は自分の人生を屈辱的なものだと思っている。その原因は彼女が女であること、ただそれだけ(だと彼女は思っている)なんですね。ルースが凄いミソジニーな女なんです。


ルースは上が12歳くらいの三人の子供の母親ではあるのですが、同じく12歳くらいの主人公から見ても未だに女性的な魅力を失ってはおらず、若い頃はさぞ美しかったのだろうと思われる。


そのようなルースが、若い美しい女は男のカモであり、待っているのは不幸(彼女は夫に蒸発され三人の子供を残された)であるということを主張する。美しい少女であるメグに。彼女がメグに虐待をするのは、単純に言ってしまえば若さや美しさへの嫉妬なのであろう。かつて自分が持っていたものを持っている少女への。未来ある少女への。


ルースはおぞましいような虐待をメグにするし、結果的には擁護のしようもない極悪人になるのだけど、わたしは彼女が生まれつきの悪人だとは思えなかった。メグがやってくるまでは主人公たち少年から見て『粋なおばちゃん』だったようだし。彼女はかつてはメグであった、メグのように被害者となりうる(程度は違うが、実際にそうなったと彼女は思っている)美しい少女だったのだ。


彼女はメグも自分と同じような不幸な人生を送ってはいけないと、どこかでは本気で思いこんでいたから、メグの人生が自分と同じようなものにならないように『しつけ』として虐待を行っていた部分も、嘘ではなくあったのだと思う。その行為が正しいか正しくないかはおいといて。きっと彼女はメグにでなく、かつての自分にこそ教えてやりたかったのだろう、女の人生にある苦しみというものを。しかし時間というものは取り戻せないから、彼女は狂ってしまい、なんの罪もないメグに、なんの意味もない虐待をするようになってしまったのだ。


…と、なんだかやたら虐待する側の肩を持つ(つもりはまったくないですが)ような感想となってしまいましたが…。暴力とか、正当防衛以外ではやってはいけないですよ。暴力に限らず、他人の尊厳を奪うようなことはしてはいけないよ。それは当り前のことだけど、だからといってそれをしてしまう人の、『何故それをしてしまうのか』ということを考えるのは、不必要なことではない、とわたしは思います。考えたくもないようなのもあるけどさ(元々キ○ガイだったんだろ、というような)


あとは、主人公たちの少年同士の友情なんかも見どころのひとつかなーと思います。友情といっても、親友というより悪友な感じのwほほえましいw多分男の人はそういうところにノスタルジックさを感じたりするんじゃないかな。まーそれがエスカレートして虐待に加担するようになるんですけれども。その落差もまた面白さになるわけです。


普段小説を読まないわたしからすると分厚い本でしたが、なんせ引き込まれるのであっというまに読み終えちゃいます。グロ・精神的グロが苦手な人は読まない方がいいですが。わたしは映像のグロは駄目だけど文章だとそれなりに平気なのでなんとか読めました。