お酒を飲まない夫が珍しく酔って帰ってきた。
まだ早い時間なのにタクシーに乗るほど。
帰ってきたら、その場に倒れ込み絵に描いたような泥酔スタイル。
取り敢えず水でも飲ませるか、と私は用意してた。
そしたら彼が突然号泣し始めた。
「同期の赤ちゃんが死んじゃったんだ。まだ2ヶ月しか生きてないのに。病気が見つかって、帝王切開で早く産んでから一所懸命生きてたのに。誰も悪いことしてないのに」
「ぼくたちの赤ちゃんは大丈夫かな。僕はこの子に何もしてあげられない。みゅーちゃん、赤ちゃん守ってあげて。お腹の中で大事に守ってあげて。ごめん、僕にはそれが出来ないから」
私も涙が止まらなかった。
私も予定日まであと2ヶ月。
その後も号泣しながら色々話す。
誰かがやらなきゃいけないってわかってるけど、自分が弔電や弔花の手配をしたのが辛かったこと。
状況が色々入ってくるのを聞くのが怖かったこと。
今日は他の同期と飲んでたけど、業務都合上知った情報だから言えずに、その場は楽しい顔で過ごさなきゃいけなかったこと。
一日中この事を1人で抱えてたこと。
仕事と言えばそれまでかもしれないけど、気持ちのある人がこういう仕事を担当するのは心がけてすり減るな…
お2人の悲しみを完全に理解する事は出来ないから、せめて私たちはその子を思って弔ってあげよう。
思い出して辛かったら何度も泣いて、何度も弔おう。
そんな声しか私はかけられなかった…。