寒空の中、通夜・告別式には驚くほど多くの人たちが弟に会いに来てくれた。

「友人が多いだろう」とは思っていたものの、予想をはるかに上回る参列者の数だった。

式場内に入れない人も多く、外にストーブが焚かれてはいたけれど「寒いだろうなぁ」と

申し訳ない気持ちになった。

 

葬儀の2日間、私はとにかく忙しかった。

分刻みでスケジュールをこなす大スターのマネージャーみたいな感じ?

次から次へと葬儀屋スタッフさんから指示が来る。

ひとつが終わると、その様子を見ていたであろう誰かが話しかけに来てくれる。

するとまた誰かに呼ばれる。

その繰り返しで、誰かときちんと話しをすることは不可能だった。

もっとみなさんにお礼を伝えたかったし、もっとみなさんとお話がしたかった。

 

高校バスケ部の先輩は、バスケットボールを持ってきてくれた。

「お母さんやお姉さんが見たことのないユウキがいると思うから」と、あの子との写真を

アルバムにして私たちにプレゼントしてくれる人もいた。

お酒、寄せ書き、ダーツ道具… それぞれの想いをカタチにしてくれる人が結構いた。

弔辞をお断りされてしまったお兄さんは、棺にお手紙を入れてくれていたけれど…

彼の憔悴ぶりは遺族のこちらが心配になるほどだった。

赴任中のベトナムから、わざわざ弟に別れを告げるためだけに駆けつけてくださった人もいたし、「ご家族のみなさんへ」と私たちにお手紙を書いてきてくださったお店のお客さんもいた。

通夜振る舞いにもたくさんの人たちが参加してくださったみたいだった。

みなさんとってもとってもあたたかかった。

葬儀に参列してくださったみなさんありがとう。

そして、事情から葬儀に参列できなかった人、「死を受け入れられない」と葬儀に参列

しなかった人。

これまで弟がお世話になったすべてのみなさんに。

心からの「ありがとう」を伝えたい。

 

 

「みんなありがと~。大好きだよ~」。

そんな弟の声が聞こえてきそうな2日間だった。