先日ふとした話から思い出した一冊、初めて読んだ時の衝撃的な面白さから、その後しばらくは、新井素子さんの新刊が出るのが楽しみで片っ端から読ませていただいたことが懐かしいです。
今日から一週間後(5日後だったかも)に地球が滅びると公式発表があり、世界中がパニックになる中で、主人公の女の子はとにかく喧嘩しちゃった恋人に会いに行こうとするのだけれど、電車も何も動いていないので、確か練馬から鎌倉めざして歩き出し、その途中で出会った人たちのことが書かれているお話です。
もう30年以上前に読んだので細かい部分の記憶はないのですが、その状況の中でただひたすら受験勉強を続ける女の子の話と、ユーミンの "あなたのためにチャイニーズスープ" はそういう歌だったのか!と衝撃を受けた話、この二つが今でも忘れられません。
『ひとめあなたに・・・』は、登場人物それぞれに共感できる要素があるため、その狂気が実は他人事ではないと気がつかせられるところに、その面白さがあるのかなと、読後30年以上経つ今あらためてそんなふうに感じます。
言い換えると、常時には見えてこないけれど実は誰の中にも狂気に転じる可能性があり、自分もその例外ではないということです。
SFは「もし」の世界。
「もし」によって現実にあり得るかどうかの枠を外して想像することができますから、逆に現実を客観的に解釈するのに役に立つなと思います。







