現在大沼デパート本店(山形市七日町)の土地、建物所有者は和田有弘さん(82)です。
昨年山形県内の実業家に土地と建物を譲渡したとありますが、この方がその人です。
和田さんは決してあの土地、建物で金儲けは考えていません。それに安心する話をして下さいました。
山形新聞2/1号にありました。備忘録として今回はUPです。
大沼デパート本店を譲渡した理由はあくまで、出資したお金を大沼デパートが支払いが出来ないので仕方なく引き取った、特に山形県内では最高額の土地で所有となればリスクが多い。それと和田さんが指摘している事は「駐車場がない」(現状はデパートから離れた七日町パーキングと契約利用している)でこの点が痛い。(やはり駐車場を区画整理とは云え失った事は大きい)そのような観点で所有したとしても決して旨味のない物件です。無論建物の老朽化もあり尚の事リスクがあります。
そこまでして大沼デパートを支援した理由は山形市の発展には絶対なくてはならず、失くせば山形市中心街が廃れる。いや山形市、山形県全体に大きな損失を生む、無論191名の雇用は自分が守らねば・・・の使命感から投資に応じたそうです。無論胡散臭いMTMから経営権を取り返す時和田さんの力なしではできませんでした。又そもそも貸し付けた金に対しては利子は1円足りと付けなかった。もし利子を付けたら間違いなく大沼デパートは破産する。もし自分が付けた利子が原因で破綻したとなると終生此の事を悔いて生きて行かねばならない。ですから大沼デパート再生の為だけではなく、山形市山形県の為にも一生懸命支援した本物の篤志家が和田さんです。
山形新聞の末尾に「この建物を使い特に食料品の販売を考えている。」と明るい光が差してきました。初めは全て取り壊して別の事業と思いましたが、名前は変わってもあの建物が残れば私も元気になります。
然しマダマダ先行きは不透明で、確実に七日町の客は減っています。そして買い物難民が既に出ており、この件についても和田さんは「何とかしなければならない。」と発言していました。私には関係ないですが、シャネルの販売店は大沼デパートだけなので近場で買える物ではなくなりました。他にも宝石や陶器でも良い物も大沼デパートだけという物も少なくないのです。
大沼デパートで買い物してついでに食事は商店街で・・・・とか大沼デパートがあるからマンションを買った!という住民が実に多いのです。やはり長沢社長は顔が暗く「申し訳ない・・・・」しかない状態でした。それと元従業員が話していましたが「前触れもなくたまたま破産当日年休取得しており、突然ラインで社長呼び出しがあり急遽出社すると・・・・悲痛な顔をした長沢社長が解雇通告を全社員にした・・・・」だったそうです。改めて社員は寝耳に水であった事が判ります。
追加記録:2/5の報道で山形県の企業倒産は大沼デパート入れて11件。11件の負債総額は43億6800万円!で昭和43年以降では5番目の巨額倒産になりました。負債額の多くは大沼デパート1件です。これを聞いて本当に驚きました。
和田さんが背負った物はとてつもなく大きいですね、大変な難題であった事を改めて知りました。かと云って税金で対処は出来ない、やはり和田さんに頼るざるを得なかったと思います。
会社倒産ですからある日突然の閉店は第三者の目から見れば間違ってはいません。やはり閉店セールをするべきだった。の声は多く、この幕引きは大沼ブランドを傷付けたとも云われています。
消費税増税が体力がない企業を襲い、6月にはポイント還元が終了ですから更に倒産が増える可能性があると報じていました。
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