今、一番注目しているし、注目されているアーティスト中村 中。
ナカムラ アタルと読む。上から読んでも下から読んでもと言いたくなる。

中村 中に触れたのは一本のデモテープから。
当時、既に100曲以上あった。

その中でもひときわ輝いていたのが「友達の詩」という楽曲だ。
泣ける。とにかくその一言につきる。
年を重ねて涙もろくなっているわけではない。
歌詞のワンフレーズずつ、しみ込んでくる。
老若男女誰しもが、一度は抱く感情なのかもしれない。

その後、聞かされたある真実。
中村 中は、戸籍上男性だということ。

正直、驚いた。

男性の声帯を持ち、女性の歌声を持つ。強さと繊細さを兼ね持つ。
まさに、「神の美声」だ。

デビューコンベンションが4月に行われたその時。
その事実を私を含めて、制作現場の数人しか知らされないでいた。
それは"イロモノ"として見られたくなかったから。
純粋に中村 中の歌声、楽曲、ライブパフォーマンスを見て欲しかったから。

あれからちょうど半年、「友達の詩」が動き始めた。
オリコンデイリーチャートでTOP10内を射止めるようになった。
テレビに出たから、媒体に大量露出をしたから、とも言える。
ただ、それ以上に、楽曲の持つパワーだと思う。

それでも、まだ中村 中に触れていない人のほうが多いだろう。
早くここを読んでいる皆さんにも、触れて欲しい。

先日、10月10日、ドラマ初出演(日本テレビ系特別企画ドラマ「私が私であるために」)も果たした。
"性同一性障害"に真摯に正面から取り組んだホームドラマだ。


"性"に関することはアーティスト活動において全く関係ないと感じる。
中村 中はエンターテイナーだ。それ以上でもそれ以下でもない。

シンガー、作曲家、役者など中村 中の世界はどんどん拡がっていく。
また、エイベックスから新しいエンタテインメントを仕掛けられそうだ。


追伸
本人が書いているブログ、かなり面白い。
http://www.nakamura-ataru.jp/