IT勧善懲悪社会 | まきしま日記~イルカは空想家~

まきしま日記~イルカは空想家~

ちゃんと自分にお疲れさま。

SNSに迷惑行為や軽犯罪行為を投稿して炎上する若者、俗に言うバカッターやバカスタグラマーが後を絶たない。彼らは大抵本名や住所、学校や職場までもが特定され悲惨な末路を辿る訳だが、そんな彼らは言う、別に非難する者に直接迷惑をかけた覚えはないと。しかし誰にどの程度迷惑をかけたかなど関係ない。彼らは人間心理あるいは群集心理に対する、理解力または想像力があまりに欠如しているように思えるのだ。

 

例えば水戸黄門然り、ウルトラマン然り、ドラゴンボール然りと人はとにかく勧善懲悪が大好きだ。勧善懲悪の舞台に必要なのは3者、観衆と正義の味方、そして悪役である。このうち正義の味方は求めるまでもない、人は大なり小なり、皆が皆自称正義だ。一方で希少なのが悪役であり、観衆は日頃から目をぎらつかせてこれを探している。そんな中で浅はかにも自己顕示欲から露悪する者が現れれば、後は観衆の拍手喝采の中、悪者退治ショーの始まりである。これがネットリンチの実態なのだ。

 

警察や司法に為し得ぬ正義を代行する、IT勧善懲悪社会。そんな中で悪役と見なされることがどれほど危険であるか、SNSを利用する若者は常に考えて行動してほしい。