俺にはバタフライの存在意義が分からない。なぜそれが水泳競技の種目とされているのか、全く理解出来ないのだ。
水泳競技の泳法は、非常に理にかない実利に則している。例えば海で難破した場面を想像してみてほしい。最も速く泳ぐならクロール、長い距離を泳ぐなら平泳ぎ、確実に呼吸を保ちながら泳ぐなら背泳ぎがそれぞれ適していよう。しかしバタフライは絶対に海で使ってはならない泳法である。全く速くなく、何より異常なほど体力を消耗するので極めて危険だ。体育の理念に照らし合わせるなら、バタフライではなく潜水を4大泳法に加えた方が、危急の際に遥かに有用ではないかと俺は思うのである。