上の写真は、押し入れの最上部を利用して作った俺の家の”神棚”である。やや混み入って分かりづらいかも知れないが、手前に『ドラえもん』各キャラの2頭身人形、奥に恐竜の模型が並べてある。これが天井すれすれの高みから、常に俺の部屋を見守ってくださるのだ。嗚呼、何とありがたや。
人は、特に男というのは常に胸の内に憧れのヒーローを宿しているものだ。それは例えば諸葛孔明であり、アルベルト・アインシュタイン、マイケル・ジャクソン、そして三浦知良などである。しかし俺の記憶をどこまでも遡っていくと、物心つくかつかないかの幼少期、俺が人生の最初に焦がれたヒーロー、それが恐竜とドラえもんだ。
『ドラえもん』の原作者・故藤子・F・不二雄氏は大の恐竜ファンであり、藤子F氏生前の『ドラえもん』には大迫力の恐竜がしばしば登場する。従って恐竜とドラえもんは切っても切れない結びつきがあるのだが、ここで俺は自問に行き着く。「俺は元々恐竜が好きだったからドラえもんに強く惹かれたのか」、それとも「俺は元々ドラえもんが好きだったから恐竜に強く惹かれたのか」。
鶏が先か卵が先か、恐竜が先かドラえもんが先か。今となっては遠い遠い記憶の彼方、とても思い出せない。しかしいずれにせよ恐竜とドラえもん、この両者が幼き日の俺に好奇心や探求心を植え付け、そして今に至る。それだけは間違いない。