日本の政治の枠組みでは、「三権分立」を採用している。三権とは「立法」、「行政」、「司法」の3つであり、それぞれが互いに干渉しない。これは国家権力を1箇所に集中させ、巨大な権力を握る者を生じさせないためである。
しかし近年、極めて強大な力を持ち”第4の権力”と言われているのが「マスメディア」である。言うまでもなくマスメディアは国家公認の機関ではないが、だからこそタチが悪い。世論捜査、国民扇動、場合によっては事実捏造など、それこそ何でもアリである。今やマスメディアは立法、行政、そして司法にさえも強い影響力を持つに存在となった。
けれどこの10年、”第5の権力”と呼ぶにふさわしい強大な力が生じているいように思える。それは「インターネット」である。インターネットはたちまちのうちに何十万何百万という民意を形成し、マスメディアさえも駆逐する影響力を有する。現に2010年頃勃発した「アラブの春」はネット上で若い世代たちが呼びかけて起こったと言われている。
では”第4の権力”マスメディア、”第5の権力”インターネット、果たしてどちらが民主主義の観点からより望ましいか。俺ならばインターネットと答えよう。なぜならこれまでただの情報傍観者であった日本国民1億2000万人、彼らがネットによって何らかの意志を持つ情報発信者になり得るのだから。