俺は日大経済学部卒である。今思えば、大学時代が人生で一番楽しかったかも知れない。多くの良き友に恵まれ、まさにかけがえのない時間をそこで過ごした。しかし「大学受験の結果自体には満足か」と問われれば、俺は唇を噛んでうつむくしかない。
俺の出身高である県立U高校は、県内でも随一の進学校であった。そこから毎年10数名の東大生が輩出される。ちなみに俺は校内模試で学年420人中、常に40番台に着けていた。ならばあと一踏ん張りで東大に合格出来ただろうか。いや、逆立ちしても不可能であっただろう。
俺提唱、「学年順位上位20人下位20人の法則」。学年420人中、上位20人は別次元の天才、下位20人は間違ってU高に入って来ちゃった人、そして学年21位から400位までの人たちは単にテストの準備量だけで順位が決まる、ほとんど能力値が同列の人たちだ。東大合格は実質学年上位20人の中での凌ぎ合い、俺ら凡人には全く縁のない椅子取りゲームなのである。
ところで俺の周りには、やたら早大卒の友人が多い。皆当時俺とさほど学力差のなかった連中だ。今でもふと思ってしまう、「もし早稲田に狙いを定めて教科を絞って臨んだら、あるいは受かったかもな」。もちろん受験にifなどないのだが。