最近ネットを閲覧していて、何度も視聴しているサイトが「90年代ミリオンセラー全曲集」である。90年代といえば俺の少年時代、そして中高時代。まさに懐かしさ感極まりなのだが、同時についついツッコミたくなってくる。「B'z、B'z、またB'z…まるでB'zのベストアルバムじゃねえか」。
今の若い人は知らぬであろうが、1990年代は“ミリオンセラー時代”と呼ばれ、CDセールス黄金期が到来。それこそ年間15曲、20曲と当たり前のようにミリオンシングルが世に輩出され、それはまさに音楽業界に遅れてやってきたバブル景気であった。そして“ミリオンセラー時代の申し子”、それがB'zである。厳密に言うならばミリオンセラー時代とは91年から96年頃までを指すのだが、これはB'zの全盛活躍期間に物の見事に合致する。前人未踏、シングル・アルバム総売上8000万枚を誇るB'zだが。それは彼らが「然るべき時代に然るべき場所にいて、然るべきパフォーマンスをした」結果であろう。
◆シングル・アルバム総売上枚数
1位 B'z 8182万枚
2位 Mr.Children 5912万枚
3位 浜崎あゆみ 5056万枚
4位 サザンオールスターズ 4894万枚
5位 AKB48 4515万枚
6位 DREAMS COME TRUE 4356万枚
7位 松任谷由実 3948万枚
8位 GLAY 3853万枚
9位 ZARD 3746万枚
10位 宇多田ヒカル 3622万枚
◆シングルミリオン達成回数
1位 AKB48 28作
2位 B'z 15作
3位 Mr.Cildren 10作
4位 GLAY 6作
5位 ピンク・レディー サザンオールスターズ
CHAGE AND ASKA TRF 安室奈美恵
L'Arc-en-Ciel 浜崎あゆみ 宇多田ヒカル 5作
さてB'zが“ミリオンセラー時代の申し子”ならば、AKB48は“CDセールス氷河期の申し子”である。現在7年連続年間シングル1位、6年連続年間シングルTOP3独占と未曽有の大記録を更新中の彼女らだが、もし音楽のネット配信がなかったら、CD購入文化が今も尚続いていたなら、AKBの独壇場にミリオンシングルを以て「待った」をかけるアーティストも数多と現れただろうに。