現在の30代、俺らの世代で漫画『SLAM DUNK』を知らない者はまずいまい。当時日本において人気の薄かったバスケを、野球、サッカーに次ぐメジャースポーツに押し上げたのは、間違いなく同作の影響だ。まさに『SLAM DUNK』は、『ドカベン』、『キャプテン翼』と並ぶ日本3大スポ根漫画と言えよう。
さて、『SLAM DUNK』の舞台となる湘北高校バスケ部であるが、その練習風景を見ていると、2チームに分かれての紅白戦しかしていない。試合形式の練習ばかりしていてチームが強くなろうか、なるはずがない。よって今日は、「湘北高校を強くする4つの方法」と銘打って、俺が考えたメソッドを書き進めていきいたい。
(1)練習コーチを雇う
湘北バスケ部の安西監督は、少なくとも部の練習に関して何もしていない。練習を取り仕切っているのはキャプテンの赤木だ。いくら赤木が選手として優秀とは言え、コーチングに関してはド素人の高校生、また部を見守るので精一杯で赤木自身は何の練習も出来ていない。そもそも部員の自主性に丸投げした結果が、前年度、前々年度の練習不足で初戦敗退ではないか。ここは何としても、安西監督とは別にコーチを雇うべきだ。
(2)流川、三井は徹底的に走り込み
湘北には試合終盤、必ずガス欠を起こす選手が2人いる。流川、三井である。ともに湘北のキープレイヤーである流川、三井が後半はまるで使い物にならない。それがチームにどれほど甚大な影響を与えるかは言わずもがなであろう。はっきし言って流川、三井にこれ以上の技術練習は意味がない。現在、個別に基礎練習をしているのは桜木だけだが、その横で流川、三井にも個別に徹底的に走り込みをさせるべきだろう。
(3)木暮、安田、潮崎、角田にシュート練習
周知の通り、湘北バスケ部は控え選手が極めて弱い。前述した通り湘北には試合終盤にスタミナ切れを起こす選手が流川、三井と2人もいるのに、その代わりが務まる選手が誰一人としていないのだ。もちろん木暮、安田、潮崎、角田の運動能力には限界があろう。しかしライバル校である海南大付属には、入部当時初心者で運動能力もゼロであった3年宮益を一流の3Pシューターに育てた実例がある。なぜそれと同じことを湘北はやらないのか。
(4)桜木に説教
これが一番の大問題、とにかく桜木にはガツンと説教が必要だ。それは流川にパスを出さない件についてである。リバウンダーである桜木がスコアラーの流川にパスを出さない、まさに桜木の私怨のせいで湘北のオフェンス力はガタ落ちだ。「10番から11番へのパスはない」、他校の監督がなぜそこを突かなかったのか、俺には不思議でならない。
そもそも湘北高校は「名門とは程遠い公立校」という位置づけでありながら、赤木、流川、宮城、三井、桜木と個々のアビリティは他の県内強豪校と比較しても群を抜いている。「スター軍団・湘北に対して海南、陵南が猛練習で太刀打ちする」、本来ならばこれは逆だと思うのは果たして俺だけであろうか。