今日俺は、27回目の誕生日を迎えた。
ようやく人生の3分の1、まだ人生の3分の1。
くだらない、何もかもがくだらない。
何の目的も無い人生、一体あと何十年続くのだろうか?
生き永らえたって仕方ない。
俺なんかが生き永らえたって…
その夜、俺の前に”命の商人”が現れた。
黒ずくめの身なり、不気味なその笑み。
”命の商人”は言った、
「あなたの命を是非買いたい。
寿命1年につき、いくらで売ってくれますか?」
考えた。俺の年収は300万。
思い切ってその100倍、3億円を提示してみた。
かくして俺は、巨万の富を得た。
一体何十年分の命を売ったか、自分でも良く覚えていない。
ただ一つ明確なる事実、
それは目の前にある使い切れないほどの超大金。
地道に何十年と生き続けたところで、
到底見ることさえ出来ないほどの巨額の金。
しかしそれ以上に俺を恍惚とさせたのは、
この俺が人の役に立てたと言う実感。
”命の商人”は言った、
「あなたの命は、それを必要とする人たちに与えられます」
不治の病を抱えた少年が、ベッドから起き上がれない老人が、
この俺の命によって救われた。
そう思うと、悦に浸らずにはいられなかった。
そして俺は、”命の商人”から聞かされた、
俺の命の恐ろしい使い道。
戦場の兵士は1年分の命を与えられ、
最前線に送り出されるのだと。
銃弾を浴びようと、爆撃を受けようと、
命を与えられた兵士は死ぬことなく敵兵を殺し続けられる。
愚かな…俺の選択した行為、そのなんと愚かな!
償わなくては!俺の犯した罪を償わなくては!
俺は考え抜いた。
戦争廃絶の為に出来ること!世界平和の為に出来ること!
金ならいくらでもある。
しかしもはや、俺に罪を償う為の時間は残されていなかった。
ようやく人生の3分の1、まだ人生の3分の1。
くだらない、何もかもがくだらない。
何の目的も無い人生、一体あと何十年続くのだろうか?
生き永らえたって仕方ない。
俺なんかが生き永らえたって…
その夜、俺の前に”命の商人”が現れた。
黒ずくめの身なり、不気味なその笑み。
”命の商人”は言った、
「あなたの命を是非買いたい。
寿命1年につき、いくらで売ってくれますか?」
考えた。俺の年収は300万。
思い切ってその100倍、3億円を提示してみた。
かくして俺は、巨万の富を得た。
一体何十年分の命を売ったか、自分でも良く覚えていない。
ただ一つ明確なる事実、
それは目の前にある使い切れないほどの超大金。
地道に何十年と生き続けたところで、
到底見ることさえ出来ないほどの巨額の金。
しかしそれ以上に俺を恍惚とさせたのは、
この俺が人の役に立てたと言う実感。
”命の商人”は言った、
「あなたの命は、それを必要とする人たちに与えられます」
不治の病を抱えた少年が、ベッドから起き上がれない老人が、
この俺の命によって救われた。
そう思うと、悦に浸らずにはいられなかった。
そして俺は、”命の商人”から聞かされた、
俺の命の恐ろしい使い道。
戦場の兵士は1年分の命を与えられ、
最前線に送り出されるのだと。
銃弾を浴びようと、爆撃を受けようと、
命を与えられた兵士は死ぬことなく敵兵を殺し続けられる。
愚かな…俺の選択した行為、そのなんと愚かな!
償わなくては!俺の犯した罪を償わなくては!
俺は考え抜いた。
戦争廃絶の為に出来ること!世界平和の為に出来ること!
金ならいくらでもある。
しかしもはや、俺に罪を償う為の時間は残されていなかった。