GoToトラベル 再開悩む政府 | ランゴワンの地図

ランゴワンの地図

 2009年の8月、家の仏壇の引き出しから一枚の古地図を発見しました。地図の中央付近には、「ランゴワン」という地名が記してありネットで検索してみると、1942年1月11日、旧日本軍が初めて落下傘による降下作戦を行った、インドネシアの村の名前でした。

 

北海道新聞 05/17 05:00

 

 政府が、新型コロナウイルス禍を受けた観光支援事業「Go To トラベル」を再開するかどうか頭を悩ませている。入国者数引き上げなど水際対策の緩和を進める中、自民党内や観光業界から「事業の停止継続は整合性が取れない」との声が上がっているためだ。ただ、感染状況が高止まりする状況下でタイミングを誤れば世論の反発を受けかねず、ワクチン接種を前提とするなど条件付き再開を含め慎重に判断する。

 

 松野博一官房長官は16日の記者会見で、「Go To トラベル」の再開に関し「事業は全国的な移動を前提としており、感染状況を見極めつつ、専門家の意見も聞いて注意深く検討する」と述べるにとどめた。

 

 「Go To トラベル」はコロナ禍で落ち込んだ旅行需要を喚起するため、2020年7月に始まったが、感染状況の悪化を受けて同年12月から事業停止状態が続く。政府内には、事業停止の判断遅れが支持率急落につながった菅義偉前政権時の苦い記憶もあり、「事業は経済活動再開のアクセルになる。(感染拡大防止という)ブレーキを意識した方がいい」(首相周辺)との慎重論が根強い。

 

 一方で、政府は現在認めていない外国人観光客の受け入れ再開に向け、少人数ツアーの実証実験を近く行う考え。6月からは入国者数の上限も、1日当たり1万人から2万人に倍増させる。現行の入国規制が国内外から「鎖国政策」と批判されていることを受け、方針転換を迫られた形だ。

 

 政府のこうした対応を踏まえ、自民党の観光立国調査会は12日、「Go To トラベル」の早期再開を求める緊急決議をまとめ、近く政府に提出する。党中堅議員は「外国人観光客を解禁する前に、まず国内旅行を盛り上げるべきだ」と語気を強める。

 

 党内には行動制限が長期化すれば、夏の参院選にも影響が出かねないとの懸念もある。政府は、党の意向も踏まえて利用客にワクチン接種証明書や陰性証明の提示を求めるなど条件付きの事業再開も検討する考えだが、政府高官は「すぐに再開するという話にはならない」と強調。当面は様子見が続きそうだ。