私は26歳になった。




道を間違えるのは簡単だ。

10年前は、人生を知らぬがゆえに、まだ期待もあった。

今の私は、海を渡り、男を愛し、誓いをたて、そして絶望し、

美しさと愛を得て尚満足せず、失いつつある若さに少しばかりの名残を惜しみながらも

戻れぬ祭りのその煌びやかさにため息をつく。


本物の愛のよそ行きの顔に呆れて

高揚する為だけの華に自らおぼれる事を望むのも繰り返しに過ぎない。

男のなめらかな魂にはっとするのはこの私が女だからか。

それとも男になれない故の憧れに過ぎないのか。

たとえば恵まれすぎた両親が教えてくれなかったこと、

愛が続く事、何を犠牲にしても守るべきものを与えてくれる人、

私に望んでくれる人。

そんな事を期待しながら嘘に気付かぬふりをしなければならぬこと。

それとも、おお、神よ、

人間はその長くて短い一生のうちに、そんな高みを望まなくてもいいのか。

例えば、美味しいご飯が食べられたとか、そう言ったことを励みに生きていく方が

幸せなのだろうか?

可愛い男の子がウインクしてくれて、それで実際抱かれるよりも、

車の窓越しに妄想している方が楽しかったように?

大体の男のセックスより、前戯を覚えているように?