タビノカケラ。忙しい仕事を切り上げて、美しいチーズやハム、きらきらひかるアルコールを手に帰宅した夫。暑かった昨日は断然ガラスのうつわを選んで食材たちを盛りつける。少し早い時間からの小さな小さなふたりの宴。夫は旅の写真を一枚現像していた。その一枚に写るのはメコン川の上でふたり、息をのんだ瞬間。写真を眺め、ふたたび雄大な自然と命の連続に揺られた。タビノカケラ。 ~ メコンデルタ篇