「ちょっと~ あんたさ~」
と 言いかけたとき星が割って入った。
「ごめん ごめん 僕が悪かった。さあ商子ちゃん行こう」
と 星と商子がその場を離れようとしたその時だった。
「星君!」とマツモトキヨシが大声で呼び止めた。
まさに 花形満が星飛雄馬に挑戦を挑む まさにそんな光景であった。


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星はこいつが、大嫌いだった。
「マツキヨ君よ 悪いけど俺あんたとあまり会話をしたくない。」
星は、そう答えるのが精一杯だった。立ち去ろうとしたその時だった。
「あ 逃げちゃうだ~」
と 芝新香が言った。
ここで黙っていては 目黒商子の名が廃る。
「どうでもいいけど あんた~”しばしんこ”だか”しばちんこ”だか
知らないけど 元をたどれば、あんたが 路上で合羽を脱ぐからよ!」
やはり 商子のトークは凄み満点である。
「そうは言われても・・・」
「ちょっと話がこじれてきたので こういう話はどうだろうか?」
とマツキヨが話だした。
「昔 河童(カッパ)がお不動様のひょうたん池に2匹いた。
一匹の河童がもう一匹の河童の合羽をかっぱらった。かっぱられた河童は
かっぱらった河童の持つ合羽を取り返すという話だ」
とその話に感激した商子は
「なにそれ? ということは
カッパがカッパのカッパをかっぱらった。
かっぱられたカッパはかっぱらったかっぱのかっぱをかっぱらうってこと?」
もう星はこのどうでもいい話に耐えられなかった。


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星は、芝新香を見て思った。なんて美しい女性なのだろうか!


と その時だった。
星の股間に激痛が走った。
「どこみてんのよ!」まあこういった場合

どこ見てるかわかっているが 

あえてどこ見てるのかと質問するんですね。

こういう言い回しは、外人でもあるのであろうか?

やはりストレートに 

”そっちの女性をそんなにみないで私を見て”

みたいなことになるのではないだろうか?

日本特有の 怒り方で怒鳴りながら 星の股間を商子が蹴り上げた。
う~~~~といいながらその場にうずくまる星。
すると 雨の中苦しがってうずくまる星に気づいた
芝新香は、

「大丈夫ですか?」とやさしく手をさしのべた。
星は 股間の痛みが 一瞬で消えていくのがわかった。

読者のみなさん! 痛みが消えただけですから

それ以外のことには一切なっていませんので 念のため。


やはりこの人は、目黒の天使だ!と感じた。
すると ついさっきまで 目黒の天使だと思っていた商子が
芝に向かってどなった。

「いや 俺はなにも見てない」
「そのいやらしい目つきで ずっと あの人のこと見てたじゃない」
「だから 見てない」
「じゃあ 合羽の下にはいてるのはなんだと思った?」
「ティーバッグの・・・ いや なにもない」
「合羽の下が すっぽんぽんだと 思ったわけ?」
「だから なにも考えてないっての~」
「とにかく 今度私以外の女性のことじっとみたら許さないからね」
「わかってるよ 俺のこころの中は商子ちゃんだけだって」
といいながら うなぎやの前を通りすぎようとしたとき
彼女の笑い声が聞こえ、ふと顔をみるとそれは美しい女性だった。
星は条件反射で立ち止まり、芝を見つめてしまった。
なぜ 信用金庫の外回りが女性なんだ?
それも 若くて美しい!
ふと 以前 芝信用金庫の外回りをしていた 小関さんという
おじさんをおもいだした。

めさましテレビの 大塚さんにそっくりで 髪型まで・・・失礼しました。


思わず 頭の中でこの女性と小関さんを比べてしまった。
小関さんの名誉のためにも書き加えるとすれば
仕事のできる優秀な外交員であった。


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芝新香が 談笑しながら話してる相手は あの憎っきマツモトキヨシであった。
ちきしょう~ またあいつか~
と 心のなかで叫んでいた。
(星とマツモトキヨシとの因縁は ”かむろ坂の恋”でお楽しみください)

http://blog.livedoor.jp/unayan88/archives/cat_50049039.html