UOPという会社がイリノイ州にあります。Honeywell の子会社です。

石油精製に関わりのある方なら、この会社の名前を一度は聞いたことがあるはずです。私も職業柄、就職直後から知っています。

世界中の製油所の多くで、この会社の技術を使っています。その技術ライセンス料で食っている会社です。

さて、このUOPがペンタゴン傘下のDARPAから、「植物油や藻油からジェット燃料を製造する技術の研究開発」を受託していることがわかりました。

http://www.uop.com/  
http://www.uop.com/pr/releases/PR.DARPABiofuel.pdf

ペンタゴンが探りを入れているのは石炭液化だけではなく、再生可能資源も視野に入れていることがこれでわかりました。

ジェット燃料って、航空機用だけじゃないんですよ。

戦車、戦場用の小型発電機、水上艦船もケロシンを主原料とするジェット燃料で動いています。ジェットエンジンと同じ構造のガスタービンが動力源として使われているからです。

ガスタービンはディーゼルエンジンと違って、燃料の消費量が多いので、現在のアメリカ陸軍が遠征すると兵站のざっと4分の3は燃料で占められます。

軍隊の戦闘能力を維持することを真面目に考えたら、イラク一国占領する価値はありますよ。政情を安定させて生産と輸送を滞りなく実施できるようになる、という前提つきですが。