2番目に有名な指標銘柄は、イギリスで上場している Brent でしょうね。北海にある油田群の中に Brent という油田があるのですが、そこから取れる油です。

この Brent も軽い質の良い原油です。

ちなみに、Brent 油田は、今では主にガス田になっています。油が採れなくなっちゃったんです。ガスが上の方に溜まってしまって。それでガス生産に切り替えています。

ですから、確認したわけではありませんが、Brent という銘柄も、現物取引における影響力は現在ではおそらく大したことありません。しかし先物取引の指標としてはすっかり定着していますので、世界中の市場参加者が指標として参考にしているわけです。

3番目に有名な指標銘柄は、Dubai です。これは元々は都市というか国というか、とにかく場所の名前ですね。

アラブ首長国連邦は小さな首長国(emirate)の連合体ですが、その首長国の一つに Dubai があります。ここから産出する原油です。

この銘柄は、東京でスポットでも先物でも大々的に取引され、やはり定着しています。

前の2つの銘柄に比べると重い油です。ですから、Brent と West Texas Intermediate が大体同じくらいの価格が付く傾向があるのに対して、Dubai だけは1バレルあたりで5ドルくらい安い価格が付くのが普通でした。

それが、「価格が逆転」するようになったというのです。