花の名前を忘れた

 

悩んでいても仕方ないけれど

 

悩みたい時もある

 

けれどそろそろ行かなくては

 

ゆめがゆめのままで終わってしまう

 

名前のない花となり

 

束の間

 

私が私であることを忘れる幸福よ

 

埋め尽くすべき言葉がないまま

 

詩のようなものに包まれている

 

ひび割れた残骸の

 

小さな街で私は生きている

 

この街であるはずだった感傷とロマンス

 

めまぐるしく変わる愛という生き物

 

家族、友、仕事、恋

 

さまざまな愛につかまれて

 

もがいていた

 

愛は自分と同じめんどうな獣

 

それでも求めなくては生きられない

 

愛の詩集を編むように

 

真っ白なノートの前で

 

たたずんでいる世界

 

雪がふりつもるように

 

空からたくさん降りてきて

 

とけてしまう

 

すべての親愛なる言葉たちよ

 

この世界にある

 

すべてのもの、かたち、こころ

 

全部が愛でできている

 

それを見つけて綴る人になりたい