来月2月11日は紀元節(建国記念の日)

私は20代の頃は毎年、奈良の橿原神宮に参拝し、

また、神武天皇御陵に参拝しておりましたが、

ここ何年かはずっと、大阪府神社庁で開催される

日本会議大阪主催の式典に参加しております。

式典の最後には「聖寿万歳」があり、

「天皇陛下、万歳、万歳、万歳」と

万歳三唱するわけですが、

本日はそのことについて触れてみたいと思います。


「万歳」という言葉は、元来

国民が主上を寿ぎ祝う言葉」であり、

中国では秦の代に既に用いられ、

日本に伝来してからは、

日本でも同じ意味で用いられたことは

『日本書紀』にも出ています。

語源的には「千秋万歳」の後半を取ったものと言われ、

万歳は「一万年」で、「皇帝の寿命を示す言葉」であり、

皇帝に対して以外は使わないものなのです。

皇帝以外で、諸侯の長寿を臣下が祝うときは

「千歳(せんざい)」を使うのです。


しかしながら、これは文字上でのみ用いられ、

口に出して言う慣習は日本ではありませんでした。

明治以降になって、外国に行ったある方が、

外国に「万歳」の意味の歓呼の声があるのを知り、

日本においても何かよい言葉がないか考えた末、

「万歳」を選び「バンザイ」と読ませることにし、

明治22年2月11日、

大日本帝国憲法発布のめでたい日に、

明治天皇が大観兵式に行幸された折に、

路傍で奉迎した東京帝国大学の学生達が

万歳三唱したのが始まりで、

その後、これがゆっくりと広く普及されていったと

言われています。

ちなみに、日清戦争の頃はまだ、

あまり「万歳」を唱えることはなかったようでした。


昨年12月、衆議院が解散しましたが、

慣例として、議長より詔書が読み上げられ、

解散が宣言されたとき、

議員たちは失職するにも関わらず

「万歳!」を三唱します。

できるだけ大きな声で万歳三唱をすると

次の選挙で落ちないというジンクスが

あるといわれているそうですが、

「万歳」の本来の意味を考えれば

国事行為として衆議院を解散された

天皇陛下に対し奉り

敬意を表する声な訳ですから

大きな声で万歳を三唱すれば

解散後の総選挙で再び当選するというジンクスは

私には当然のことのように思えます。


また、中曽根内閣の頃でしたが、

日本を守る国民会議を中心にして

行われてきた建国記念式典を

政府主催で行う条件として、

「聖寿万歳」を「日本国万歳」に変更するよう

当時の自民党の議員が求めてきましたが、

本当に愚かとしか言いようがありませんでした。

しかも、自民党べったりの保守系団体の中には

「政府主催でできるならそれくらいいいじゃないか」

と平気で言う団体が多々あったのですから、

全くお話になりませんでした。

それ以来、私は「保守」という言葉も

「伝統保守」と「体制保守」に分けて考え、

我々が守るべきは「伝統」であって、

「体制」ではないという強い意志で

その後の運動に取り組んで来ました。

それはこれからも変わらないと思います。



「万歳」は

天皇陛下のご長寿と皇室の弥栄を祈念して

使う言葉であって、それ以外には使わない。

皆さんも実践していきませんか?