<天皇陛下>国事行為の公務に復帰 

皇太子さまの代行は解除

 政府は10日の閣議で、皇太子さまが務めていた

国事行為の臨時代行の解除を決めた。

これに伴い、皇居・御所で 天皇陛下が同日、

臨時代行委任解除の書類を皇太子さまに渡した。

陛下の公務復帰は、2月17日に

心臓の冠動脈バイパス手術をするために

東京大病院に入院して以来、約2カ月ぶり。

 陛下は9日に宮内庁病院で

東大と順天堂大の合同チームによって胸の検査を受けた。

宮内庁の金沢一郎・皇室医務主管によると、

3月30日に受けた検査と比べると、

両胸にたまった水分は増えていないことがわかった。

また、坂道や階段でもあまり息切れを感じることがないという。

このため、水分はある程度の時間はかかるが

自然吸収されて消えるものと判断されるという。

現段階では身体的、精神的な負担を

少なくすることが重要だと指摘している。

 陛下は10日午後には皇居・御所で

内閣の書類に署名などをする国事行為があり、

その後は宮殿で、来日した英国のキャメロン首相と会見する。


以上/毎日新聞





<天皇陛下の体調についての10日の宮内庁発表全文>

 天皇陛下には、昨日午後、宮内庁病院において、

専門医の拝診と胸水の貯留などに関する

ご検査をお受けになりました。

その結果、10日前に行われた前回のご検査以降、

胸水貯留は両側とも増加していないことがわかりました。

また、坂道や階段でもあまり息切れを

お感じにならなくなっています。

残存するこの胸水も次第に吸収されていき、

ある程度の時間はかかりますが、

やがては消失するものと判断されます。

 以上の医学的判断に基づき、本日、

国事行為の皇太子殿下への委任の解除が

閣議決定されました。

しかし、依然として、胸水が両側に

明らかに残存している状態であることから、

あらゆる場面において身体的・精神的なご負担を

できるだけ少なくすることが当分の間大切である

とのコメントを専門医から受けています。

それと同時に、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の予防や

予備力を含めた体力のご回復のためには、

適度で継続的なご運動は必要不可欠であり、

この両方のバランスを取ることが今後の課題となります。

天皇陛下のご公務への復帰は何よりのことですが、

くれぐれもご無理をなさらないでいただきたいですね。