さすらいの元会社員の50歳からの暮らし方
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今では、家政婦のミタさん。

     66年東映京都成沢昌茂監督『四畳半物語 娼婦しの(7)』

      ~「昭和もはじめの頃、上野七軒町のあたり、久しく売屋の札が下がった待合がありける。普請は申分なき家なれど、買手なかなかつかざりしを、烏有先生というものが、通りがゝりに何気なく内をのぞき、家づくり小庭の様子、母屋より濡れ縁伝いの四畳半の庵あり、一目見るなり無暗とほれ込み、早速買取った。手を入れる折、四畳半の襖の下張り、何やら一面にこまかく書つゞる文反古、いかなる写本のきれはしならんと、かゝることには目さとき烏有先生、経師屋が水刷毛奪ひ取つて一枚一枚剥しながら読みゆくと、いったい誰が筆のたはむれぞや。はじめの方はちぎれてなし」~(NA 東野栄次郎)     

     枯れた蓮の葉が浮かぶ、不忍池。濡れ縁を歩く裸足の足。四畳半の庵に入ると、「こんばんは・・・」と声を掛けると「お入り」娼婦深沢しの(三田佳子)が帯を解く。「竜さんに連れてこなさったの?」「ああ、車夫か。弁天様の辺りで声をかけられてね」「ああ、不忍池ね。弁天様は焼もちを焼かないかしら」「ああ、女の神様だからな」「でも、どうせ、一夜限りですもんね」襦袢姿になって、部屋に入る・「兄さん、いい男だねえ。」ごめんなさいと声を掛けて、布団に入るしの。「あー、冷たい足だ」「あなた、暖かいわ」男(田村高広)が、しのを見つめる「そんなに、見ないで下さいな。胸の騒ぎが止まらないわ、ほら」男、ランプの灯りを弱める。     

     母屋、待合「立花」の女将立花種子(木暮実千代)、車夫の大島竜吉(露口茂)に声を掛ける「あんたも、働き者のかみさんもって、幸せ者だねえ」「ああ、しののことですかい」屈託のありそうな竜吉、背を向ける。「きくちゃんが来ないんで、御新造さんいらいらしてるよ」瀬川菊蔵(遠藤辰雄)がやってくる。二階の部屋、安藤道代(三島ゆり子)、ふくれっ面で、食事をしている。菊蔵が階段を上がる足音を聞いて、床に入り背を向ける。道代は、囲われ者だが、この待合で、男を摘まんでいる。芝居がかったやり取りがあり、抱き合う二人。     
     店の下女米山きみ(野川由美子)濡れ縁を渡って来る。しのに声をかける。しのお銚子を受け取り「こっちは泊まりになったから、女将さんにいって、休ませておもらい」小銭をきみに渡すしの、きみ「ありがとうございます、ねえさん」銚子が載った盆を手に部屋に戻るしの「思いのほかに、初心なのね」吉岡糺「そうかい」「だって、ランプの芯を細めたもん」「あんた玄人じゃないね」「ここは、竜さんが連れて来たお客さんだけだから」猪口を糺に手渡し「ひとつ、どうぞ」「おめーみてーな女が、どうしてこんなところで・・・。親のため、それとも亭主の苦労かい?・・・・。おめーさん、名前は何て言うんだい?」「名乗ってなかったわね。しげです」「おしげさんか・・・。」袂から女物の財布を出し、しのに渡す。「これやるよ、まあ、いいから取っておいてくれ」

哀しきバレンタイン

    ナ・ホンジン監督『哀しき獣(6)』     
    
    「黄海」と出る。これが原題らしい。     

    ~北朝鮮とロシアに接する中国、延辺朝鮮族自治領。ここに、朝鮮族が80万人住んでいる。生活のため、殆どが、合法・違法に関わらず韓国で働いている~     
    麻雀をしているグナム(ハ・ジョンウ)、負け続け結局有り金を放り投げ、店を出る。雀荘の前に、タクシーが停まっている。運転席に乗り込むグナム。

2012年、音楽ドキュメンタリー映画のno.1だ。

   リリアン・フランク&ロベルト・シビス監督『ピアノマニア(5)』    調律をしている男。ハンマーの動きを確かめながら、激しく、時に繊細に鍵盤を引く。「~完璧な響きを求めて~」   
    ウィーンのコンチェルトハウス。ドイツ人で、スタインウェイ社の技術主任のシュテファン・クニップファーがホールに入って来る。ホールでは、ラン・ランがピアノに向かっている。「いいけど、室内楽向けじゃないの?」「小ホール向けにセッティングしている。」「重くて、硬い感じがするよ。」「大ホールで使うだよ。」   
   ピアノ245番   
    ピエール=ロマン・エマールのバッハのレコーディングが1年後に予定されている。エマール「クラヴィコードや、チェンバロ・・・。オルガンの音、室内楽。4つの音色が欲しいんだ」   ハンブルグのスタインウェイに車で向かうシュテファン。工場では、職人の手により、コンサートグランドが作られている。ライル・フィリナーに協力してもらい、エマールに納得してもらえる、D型のコンサート ・グランドを選んでいくシュテファン。オーストラリアに売り先が決まっているピアノ109番を選び出す。   
    グラーフェディック音楽祭。   
    シュテファンは、アルフレッド・ブレンデルの為に、ピアノを会場に運び込み、彼の納得するまで、ピアノを調律する。音楽祭には、ジュリアス・ドレイクも、テノール歌手イアン・ホストリッチの伴奏をする。


2012年。

  FBやっていると、わざわざブログ上げるのが面倒になってしまった。
  もともと、日記というよりも、会社を辞めて、とりあえず映画館で映画を観ようと思い、健忘録のために書き始めたので、昨年から急速に観る映画が減って、必要に迫られなくなったということもある。1950年代、60年代の邦画を500本以上2年くらいで見ると、最近観たのか、昔観たのか、思いだせない。
 まあ、今年は、まだ1本も観ていない気がする。2月、3月は、学校休みだし(逆に収入はないけど(苦笑))、映画館行くぞー!!
 ワシと行くと、夫婦50歳割引で、一人1000円で観られるので、女性のみなさん!!一緒に行こう!!

モテキはいつ来る?

   映画ファーストデイだし、新宿バルト9で
   大根仁監督『モテキ(19)』

    深夜のコンビニで、雑誌のエログラビアを腑抜けた顔付きで眺めている藤本幸世(森本未来)。店員の「お弁当お待ちの方」という声に、「あっ、はい!」と返事をして、慌ててエロ本を棚に戻す。
     自転車での帰り道、ビルや道路に、恋愛に関する格言が流れる。『復讐と恋愛にかけては、女性は男性よりも野蛮である。 ニーチェ』『恋愛に関して、女はプロだが、男は、素人だ。三島由紀夫』『恋やセツクス以外にも、重要なものはあるんだ。ボブ・ディラン』いちいち毒づく幸 世。
   太子堂の幸世の部屋は、汚い。テンガに足を滑らせ、倒れる幸世。

    翌日、履歴書を前に、能弁に語る幸世。「ナタ リーさんは、Twitterとの、連動が速くて、SNS として優れています。僕もTwitterやっているんですけど・・・」(っていうか、何で墨さんがここに社長として、俺の面接をしているんだ?)ナタリー のCEOは、墨田卓也(リリー・フランキー)だった。「俺は、ソーシャルネットワークのザッカーバーグ見て、お前みたいなオタクでサブカルの童貞から金巻 き上げようと、ナタリー立ち上げたんだ。」唐木素子(真木よう子)三浦(伊達暁)たち面接官は「フォローは、数千、フォローされてるのは二桁、ツィート数 数万!ってか、呟き過ぎだろ!完全にサブカルオタクのドーテー!」「童貞臭スゲー!」「いいえ!!」「素人童貞?」「違います!」「セカンド童貞だ!!! 図星?」(何なんだ!この会社は?)「えっ?悪いんですか?」「童貞臭撒き散らす奴が、編集部にいるだけで、キモいんだよ!」既に幸世は涙目だ。
その時、編集部で、悲鳴が上がった。包丁を持った女(内田慈)が泣きながら編集部を彷徨っている。逃げながら遠巻きに囲む編集部員たち。「おい千草!お前 熊本に帰ったんじゃ?」墨田。「墨ちゃんが一度帰ったらっていうから。でもいつまでたっても迎えに来てくれないから、上京したら、変な女と結婚するって、 向こうの両親に挨拶したって。あたしが、両親に会ってと何度言っても熊本に来てくれなかったのに・・・。」そこに、もう一人の女(東加奈子)が入って来て 「墨田さん、私のうちに来たこの変な女は、誰?」「カオリン!これは」千草「殺してやるバイ!」幸世心の声(えっ?二股?)
   そんな修羅場に、ミネラルウオーター業者の女(傳田うに)が作業着で入って来て「墨田さん、そんな」(え?)編集部のバイトのミキちゃん(上田遥)までが「社長・・・・」と言って泣きだす。墨田は、手当たり次第やっていたのだ。
     千草が包丁を手に墨田に近づく。墨田「何だか、モテちゃって、俺はモテキ?」そう呟くと、包丁から、身をかわす。すると、後ろに立っていた幸世の腹 に刺さり、着ていたTシャツに血が広がっていく。(あぁ、俺の勝負Tシャツが!?いや、そんなことより、好きな女の子とエッチせずに、死んでいくのか? 俺!)

    数ヵ月後、傷が癒えた幸世がナタリー編集部で働いている。神聖かまってちゃんのインタビューをしたり、前から大好きだったバナナマンの二人を前に、熱弁を奮う幸世。何だか、業界人としてイケてきているような気持ちになる幸世。
    今日の取材は、大好きなフェスTAICOCLUBだ。在日ファンクのステージだ。ご機嫌な幸世に、女(祖父江唯)が声を掛けてくる。「タイムテーブル 見せてくれますか?」「あっ、はい」「関係者の方ですか?」「取材です」「えーっ、雑誌ですか?」「ナタリーです」「えーっ、マジいつも見てますよ!!凄 いですね」(この女は、やれるかもしれない・・・来たか?!)「僕パス付けてるんで、バックステージとか入れますよ。一緒に見ますか?」下心丸見えの幸世 がナンパしたところで、女の彼氏(丸尾丸一郎)が戻って来る「おい!どうしたんだよ!?」「何だか、バックステージで一緒に見ないかって声掛けられ て・・・」はるかに力の強そうな男に「そうっすよね。すみません・・・」とタジタジになる幸世。(俺には、あの二人が言っていることが解る!!「下っ端が 業界人面して、ナンパするんじゃねーっうの!」「キモい!」「ドーテーじゃね?!」)大江千里の『格好悪いふられ方』のタイトルがバーンとスクリーンに出 る。その場から逃げるように、必死に走りだす幸世。「格好悪いふられ方」の曲と歌詞が流れる。途中、長澤まさみらしき女とすれ違うが、まだ二人は出会って いない。無様に転び、周り中の男女に侮蔑交じりの苦笑で見られる幸世。
  ナタリー編集部。「えーっ!!!写真撮ってねえってどういうことだ よ!!!取材の意味ねーだろ!!!」思いっきり罵倒する唐木素子(真木よう子)と編集部員たち。凹んで、心が折れ、非常階段で、ipodのスイッチを入 れ、TM NETWORKのセルフコントールを聴いて、必死に心を落ち着けようとする幸世。twitterで呟くと、マツオという髭面のアイコンの男が、「チョー、 気持ちわかるっす!俺も、上司に怒られて、泣きながらTM聴いてるッす。フォローします」更に「TM NETWORKのTMは多摩出身だから。でもTMレボーリューションは、TタカノリMAKE レボリューション(笑)」少し救われた気持ちになる幸世。
   その後も、マツオとのやり取りは続く。「ユキヨさんの、趣味かなりいいですね」男から褒められても嬉しくないが、なんせ友達の少ない幸世、 twitterをやり取りする相手はいないのだ。少し嬉しい。そんなある日飲むことになり、下北のヴィレッジ・バンガードの前で待ち合わせる。直ぐにOK したものの、初対面の男との二人飲みに、明日が早いからと言って軽く飲んで、家で過ごそうと心に決める幸世。
     しかし!!現れたのは、信 じられないくらい顔もスタイルもいい松尾みゆき(長澤まさみ)だった。EYESCREAMの編集をしているという彼女。「幸世くん、自分をブサイクといっ てたけど、悪くないよ」と言ってくれるみゆき。夢のようなカワイイ女の子との二人飲み、音楽や漫画(進撃の巨人だっ)、趣味も合う。酔った勢いで、「みゆ きちゃん!彼氏いるの?」と聞いて見ると「うん。年上の」という返事。(そりゃそうだ!!そんなウマイ話しがあるわけじゃない!!)と心の中で叫びながら も、みゆきちゃんのTシャツから見える胸の谷間に、心躍る幸世。途中から、みゆきの友だち綾海(山田真歩)も加わって3人で飲んでいるうちに、吉祥寺に住 んでいるみゆきの終電はなくなり、3人で幸世の部屋へ。サブカルのDVDなどで盛り上がり、気がつくと綾海は、涎を垂らしながらいびきをかいている。酔っ たみゆきと手を繋いで、いい感じになって、酔いも冷め、ドキドキする幸世。みゆきのとろんとした目があい、(キスやれる!!)と唇を近づけるとみゆきは目 を閉じる。その瞬間、お約束のように、綾海が寝ぼけて起き上がる。不自然な体勢で、飛び上がるように、みゆきから体を離す幸世。
  既に始発も動 いていると言って、寝てしまったみゆきを残して、綾海は帰っていった。幸世は「風邪引くから、ベッドに寝たら」と声をかけると「一緒に寝る?」と言うみゆ き。幸世の心臓は飛び出しそうだ。シャワーを浴びるので、Tシャツと短パンを貸してというみゆき。シャワーから出てきたみゆきが着ているTシャツには 『LOVE ME TENGA』と描いてある(笑)。みゆきに年上の彼氏がいるということが気になってしょうがない幸世。みゆきの寝顔に我慢できなくなった幸世が、抱 きしめてキスをしようとした瞬間、またもやみゆきが目を覚まし、退避体勢を取ったものの、幸世の右手は、みゆきの右胸をわしづかみに。「えっ?」みゆきの 視線に耐えられなくなった幸世の返事は「セックスごっこ・・・」二人の間のしばらくの沈黙。でも、みゆきは幸世にキスしてくれた。「幸世くん。この近くにスタバある?」「うん。あるよ」「じゃ あ、少し眠ってから、コーヒー飲んで仕事に行こう。でも、私はカフェインだめだけど」
   翌朝、スタバで朝食を取り、「じゃあ、またね!」と 言ってハグしてくれるみゆき。何だこれは!?恋人同士みたいじゃないか!!一番好きな人が出来ました!!!幸世のステップは軽やかで、周りの通行人もス テップや手拍子を打ち始める。来たーっ!!パフュームの「Baby cruising Love」だ。ショッピングモールで、パフュームの3人と一緒に軽やかに踊る幸世。


桝元るみ子(麻生久美子)愛(仲里依紗)島田雄一(新井浩文)山下ダイスケ(金子ノブアキ)

  バルト9でバイトする教え子に、「10月1日じゃ混んでますよ」と言われたので予約して行く。満杯だ。若い男女が圧倒的に多いが、53歳でも中2男子のままな自分には、ドラマ時代からド壺。サブカルオタクに、進歩と成長はないからなあ。だし、セカンド童貞オヤジ。
    森山未来の動きのキレは、さすがダンサー出身。少しあざとい動きも柔らかい。映画と女優に関する心の師匠小林信彦さんが、週刊文春で、「映画は女優で 見る」と断言しつつ、「モテキ」を絶賛、試写だけでなく、公開されたら、劇場に行くと書いていたが、女優に関しては、今まで役に恵まれなかったというか、 アイドル女優でしかなかった長澤まさみがエロ可愛かったのと、麻生久美子の「重たい女」ならではの30女の穢い泣き顔と寝起き顔、少ししか出ない仲里依紗 のヤンママっぷりがかわいかったので大満足だ。何度でも観たいなあ。それと、リリー・フランキーの4股の中で唯一美人役で出ていた東加奈子。かっての木村多江のように、最近気になっている女優なので大根監督の女優セレクトに呻る。
    そうそう、上映後の客席で、客席を眺める坊主頭の中年男、ひょっとして大根監督だったろうか。15年くらい前に、猿岩石に関わっていた時に、プロモー ションビデオを1本撮っていただいたのを思い出す。声を掛けて、おめでとうと言いたかったけど、別人かも?と躊躇。次の作品楽しみにしています!!『モテ キ2』も『モテキ3』も勿論!!
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