松稔の芸能裏話(69) マネージャーの裏切り行為
テレビの仕事は、天皇陛下の事と前事務所件で相変わらず無かった。
有るのは、デパートのイベントやフィリピンパブの営業が多かった。
兎に角、食べて行くには何でもした。
マネージャーのMさんは結婚していて、本来大阪に住んでいる。
だからずっと僕等に付きっきりになれないので、弟のマサオ君を付き人にしていた。
それは有り難いが、合計5人分の生活費を稼がないといけない事になった。
それでも僕等を応援してくれる人が増えた事は嬉しかった。
Mさんとマサオ君の住む所がないので、一番広い竹ちゃんのアパートに落ち着く事になった。
竹ちゃんのアパートは事務所と稽古場とマネージャーの部屋の兼用になった。
それでもだんだん活気が出てきた。久しぶりにパーティーの仕事が入った。
大きな会社の懇親会だった、司会とコントをやって大盛り上がりだった。
幹事の人からご祝儀まで貰った、中味は三万円。これだから芸人は辞められない。
しかし貰ったギャラは五万円だった。
僕等のギャラは当時十万円と決めていたので、マネージャーに聞くと『この不景気な時期
なので、値切られた』と云われた。
まぁしゃないか、とその時は思っていた。
しかし、あるデパートの営業で二回イベントやって、三万円だった。
これはあまりにも安いので、「Mさん、僕等は何でもやりますがギャラの交渉はきっちり
やって欲しいのですけど」と云ったら『ここは私の知合いで予算が無いから、
泣いてくれと言われて』「じゃ今回はいいですけど、今度からそう云う事も先に云って
下さい。」と念を押した。
次の仕事の時、Mさんが『スナックの営業があるんだが、ギャラが五万なんだけど
どうする』「ちょっと安いので、もう少し上げて貰えませんか」『これが精一杯らしいだよ』
「じゃ僕が交渉します」と云うと、『それはいいです。私の仕事ですから』とあわてて否定した。
「とにかく五万円じゃ、これからもそうなるから、もう一度交渉して下さい。」
Mさんは僕等の入る前では、ギャラ交渉の電話はしないのでおかしいなと薄々感じていた。
ある時、ライブの日だったが、大阪に松竹梅の仕事を取りに行くからと云って、
大阪に帰ってしまった。
別にライブだからMさんは居なくても、マサオ君がいるから良いんだけど、何かそわそわしていた。
その夜、Mさん宛てに電話が掛ってきた。
『Mさん居ますか』「今日は打ち合わせで大阪に帰りましたが」
『又、冗談いって、今日のギャラの件で電話下さいと伝えて下さい。』
「今日のギャラの件と申しますと」『プリンスホテルの営業のギャラです。』
Mさんは大阪に帰らず、他のタレントさんの営業をしていたのです。
最初の約束で、他のタレントさんのブッキングもするけど、利益は事務所にいれるからと決めていた。
次の日Mさんが帰ってきた時、カマをかけた「Mさん大阪どうでした」
『あぁ仕事取れなかったよ、次頑張るから』「そうですか、Mさんが帰った
その日○○さんから電話が有りましたよ」と云ったら顔面蒼白になった。
やっぱりやましい事があったなと思った。
それ以来、Mさんは気まずく思ったのか、大阪に帰る日が多くなった。
極めつけは、Mさんの部屋を掃除している時、色んな請求書や領収書が出てきた。
今まで行った、仕事のギャラが書かれてあった、会社の懇親会は十万円だった。
五万円と云っていたのに・・・
デパートの営業は六万円だった。これも三万円と聞かされたのに・・・
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