川を渡らなかった私は



今度は、


真っ暗な洞窟のような中を


通っていました




歩いてはいません


体がその洞窟を


通りすぎていたのです



どれくらいの時間かは


わかりませんが


ずっと真っ暗でした



そして、


ふっと目が覚めたんです



目を開いたら…


私の周りには…


おばあちゃんがいました


おかあちゃんがいました


おとうちゃんもいました


祈りを捧げてくれた人もいました



みんな目を開いた


私に大喜びでした



その中で


私の第一声は


「お腹がすいた…亅でした


母が小さいおにぎりを


作ってくれました



私の額には


半紙にお不動様が描かれた紙が


額いっぱいに貼られていました






その後です


私は龍神様の通訳をするように


なったんですよ


5歳の時でした


「そこの小さい女子と

 呼ばれた時は…亅


えっ…


女子はあたしのことですか、、


そこから


不思議な出来事は


はじまっていったんですよ