- デフレと円高の何が「悪」か (光文社新書)/上念司
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日本の長期停滞の原因はしつこく続いている「デフレ」だと何かと聞きます。\(*`∧´)/
わかり易くいうと、経済というのはモノとお金のバランスによって成り立っています。しかし、お金の供給を長いこと怠ってしまうと、そのバランスが崩れ、お金が極端に不足します。
すると、人々はモノよりもお金(紙幣=印刷された紙)に執着する現象が発生するのです。この現象がデフレです。人々は紙幣(=印刷された紙)を欲しがってモノを買いません。モノが売れないので企業の業績は悪化し、失業が増え、若年層が定職に就くことができず、世の中に悲観ムードが広がっています。
不動産で言えば、モノ・サービスが売れない⇒テナントの業績が悪化⇒賃料が下落⇒不動産の価格も下落。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。
不動産投資・運用でキャッシュを生むのがより困難になってきているにも関わらず、個人の税金はあがる傾向なんですよね。
ここからは、愚痴なんですが。。
最近の日経では相続時精算課税の対象を孫まで広げる代わりに、相続税自体はあげる(控除額を減らす)等と無茶をいっていて、節税対策をきちんとしない資産家のオーナーさんにとっては、より一層キャッシュがきつくなっていきます。単なる資産家いじめですね。
キャッシュの裏付けがある儲け(付加価値)に絞って課税するならまだ合理的なきもするんですけど。。
固定資産税も相続評価額と同じくそこまで劇的に下がりませんし、地方ではキャッシュをうまないくせに税金や管理費用だけとられていくという個人にとっては非常に厳しい状況になっていきます。
大体、相続税なんてH22年度予算で、1.2兆円そこそこしか歳入として入ってなくて、国全体の歳入割合でいってもせいぜい2%位なのに、やたらと負担感だけは大きい税金ですよね。ヾ(▼ヘ▼;)
いっそ期間限定で廃止、もしくは、消費に回した分はすべて損金計上等、現金をなんとなく不安で持ってますという人から消費される子供に回す仕組みを作ったほうがよっぽど税収あがるんじゃないですかね?
まあ、何がいいたいかというと、デフレの状態で税金をあげたって負担感が強まるだけで、より一層経済が緊縮していくだけなんじゃねーのということです。
法人についてもアジア諸国の中で、日本だけが高くて、シンガポール、韓国等に競走で負けているから下げようって議論があって期待してましたけど、最近のニュースだと一部の特区で、しかも業種限定して税額の控除枠を新しく作るみたいなおそるおそるの改革でしかなくて、なんの期待も持てませんヾ(。`Д´。)ノ
以上が、ちょっとまじめな愚痴。
持ってる株もあがらねーヾ(。`Д´。)ノ←一番言いたいのはここかもしれません。
で、話それまくりましたけど、著者はデフレ解決が大事であると主張しており、その内容も分かりやすいのでおすすめです。
以下、一部抜粋、まとめ。
「デフレと円高を解消する唯一の手段は、政府と日銀が協調して貨幣量を正しい形(非伝統的なオペも駆使して)で増加することです。 これが世界の中央銀行の常識です。要するにモノに対してお金の量が不足しているわけですから、お金を国民に持たせるようにすればいいのです。ところが、マスコミがこのこと をちゃんと伝えないのです。」
「これまで政府はデフレをずっと軽視してきました。軽視どころではありません。その姿勢が行き過ぎるあまり、「モノが売れない原因は心が豊かになった からデフレになった」といったおよそ経済学的には考えられない「非常識」があたかも「常識」のような形でなってしまったのです。 巷に氾濫する経済学の 「非常識」はいつのまにか「常識」になっています。」