さて、タイトルの通り、年代別のマンションの特徴を整理したものを書いてみたいと思います。
日本のマンションってどういう時代背景をもとに作られてきているのか、これからのマンションを考える上できっといいヒントになると思うからです。
1975~1981年 ~大量生産時代~
一般的特徴 ・価格は安く、人気エリアや駅近の物件が多い
・旧耐震基準で建設
・間取りは3DKなど「田の字」タイプで各部屋が狭い
・天上高は2,3m程度、電気容量は30アンペアと今より低め
・上下階のコンクリート厚は120mmと薄い
・給水管は赤水の原因となる亜鉛メッキ鋼管が主流
1983~1986年 ~商品企画競争時代~
一般的特徴 ・新耐震基準で建設
・システムキッチンが普及
・オートロックの採用が増える
・給水管は塩化ビニールライニング鋼管が普及し、耐食性が向上
・コンクリート厚は150mmが出始める
1987年~1990年 ~マンションバブル時代~
一般的特徴 ・外観やエントランスに大理石や御影石を使う高級仕様
・管理費や修繕積立金が高め
・億ション・リゾートマンションブーム
1992年~1994年 ~バブル後抑制時代~
一般的特徴 ・地価の下落本格化
・販売個数減る
・移住面積は狭くなり、低価格路線に
1995年~2000年 ~マンションブーム・進化時代~
一般的特徴 ・首都圏の都心部で建設が増える
・住宅ローン金利が下落
・3LDKが70平方m以上と広めに
・柱や梁の少ない工法を採用し、リビングの天上高は2,4mが一般化
・対面キッチンが増え、フローリングが一般化
・電気容量は50アンペアが多くなる
・コンクリート厚は180mmが出始める
2001~2006年 ~マンションブーム・進化時代~
一般的特徴 ・品質確保促進法で基本性能が向上
・20階以上のタワー、300戸以上の大規模化
・部屋数を減らしたゆったりとした間取りに
・天上高は2,5m、バルコニーの奥行きは1,8m~2mが多くなる
・キッチンにディスポーザーや食器洗浄乾燥機が普及
・ニ重床、二重天井が一般化
今流行のリノベーション物件は、商品企画競争時代のものが多いです。
管理さえしっかりしていれば、設備もそれなりですし、お値段もお手ごろ、何より物件数が多く魅力的です。
新築の物件も品質確保促進法ができたとはいえ、ヒューザーのようなお話しもあり、盲目的に選ぶのは危ない気がします。
何はともあれ、新旧両方の物件を管理している身としては、こうやって歴史毎の特徴を捉えてから物件をみるとより、物件自体に興味がもてておもしろいので、まとめてみました。